著者
福原 忠行 山口 明 樫木 勘四郎 鈴木 利則 竹内 和則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.155, pp.151-158, 2009-07-22
被引用文献数
5

本稿では無線LANを対象として、無線の混雑度を測定する手法を提案する。まず、無線の混雑度を示す指標として、無線が使用された時間率である無線占有率を定義する。この占有率では、無線LANのCSMA/CAが動作する上で必要不可欠となる待ち時間も考慮している。パケットロスが存在する場合でも、信頼性の高い無線占有率の測定が可能であることを示す。さらに、提案手法を実装したプロトタイプシステムを開発した。本システムでは1秒毎に無線占有率を計算し、送信レートの変化に対して遅滞なく機能することを確認した。
著者
鈴木 利則 水野 俊夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.77, no.12, pp.739-748, 1994-12-25
被引用文献数
32

差動符号化振幅変調(DASK)信号に適用可能な多シンボル遅延検波方式を提案しその特性を評価している.多シンボル遅延検波方式とは観測シンボル数をふやすことによって,その誤り率特性を同期検波の特性に近づけるものである.多シンボル遅延検波は,これまで差動符号化位相変調(DPSK)信号についてその適用が検討されているだけであった.しかし近年,DASKを用いた16DAPSK(スター16QAM)が16DPSKよりも誤り率特性がよいために,大容量伝送を目指した無線通信の変調方式として,その適用が検討されるなど注目されている.しかし従来の多シンボル遅延検波方式では差動符号化振幅変調(DASK)には適用できない.本論文では初めに,DAPSK変調方式における送信信号が与えられたときの受信信号の事後確立を求め,振幅成分を含んだゆう度算出式の導出を行う.その結果ゆう度は雑音電力Nに依存する値となるが,しかしNが十分小さい場合はNに依存しない値に漸近することを示す.続いて,最ゆう系列推定(MLSE)の観点から,そのゆう度の漸近値を最大にするDAPSK多シンボル遅延検波方式を提案する.次にDAPSK変調方式として16DAPSKを採り上げ,従来の遅延検波方式における最適パラメータを理論的に検討したうえで,多シンボル遅延検波方式を適用する.更にAWGNチャンネルにおける誤り率特性を計算機シミュレーションにより評価し,ゆう度算出式の妥当性と提案方式の有効性を確認している.
著者
鈴木 利則 大橋 正良
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会秋季大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1994, no.2, 1994-09-26

インターネットに代表されるように、ネットワークユーザが飛躍的に増加し、誰とでも手軽に通信できる環境が整いつつある。一方このような進展は、不特定多数の人がたやすくネットワークヘアクセスできるようになることから、悪意あるユーザによるクラック/ハッキングなどの危険性を増幅させている。ネットワークの社会的役割が増すほど、この脅威に対する対策が重要となる。このような背景から筆者らは、汎用ワークステーション(WS)及び汎用パーソナルコンピュータ(PC)上で動作する、CPU付きICカード(スマートカード)を利用した分散処理型認証システムを開発したので報告する。
著者
鈴木 利則 大橋 正良
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.94, no.207, pp.105-110, 1994-09-01

情報ネットワークは大規模化・広域化し,多様なアクセス手段を提供するようになった.また,高価な情報を,手軽にネットワーキングする需要が生まれつつある.このような環境においては,網がクラック・ハッキングされる機会が増すとともに,これが成功裏に終わったときの被害が大規模となる危険性が高い.すなわち,網がユーザを確実に認証し不正を排除する技術がますます重要になる.以上の背景から筆者らは,汎用WS・汎用PC上で動作する,ICカードを用いた分散処理型認証システムを開発したので報告する.本システムは,ユーザ側の認証情報はCPU付きICカードのみが操作し,端末側から不正に認証情報を見ることはできない.網側では認証の分散処理を行い,安全性を損なうことなく負荷の集中を防いでいる.また網とユーザの相互認証を実現している.