著者
中川 祐紀子 鈴木 拓也 志村 裕介 菅 幸生 嶋田 努 崔 吉道
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.26-33, 2017-01-10 (Released:2018-01-10)
参考文献数
10
被引用文献数
2 3

The ward pharmacist received a report from ward nursing staff that an aggregation formed when lansoprazole OD tablets and ground levofloxacin tablets were suspended simultaneously in water. In this study, we elucidated the factors of aggregation focusing on additives, the main drug, and pH in suspension, and also considered ways of preventing the aggregation. To elucidate the contribution of additives in levofloxacin tablets, drugs containing similar additives to those of levofloxacin tablets were suspended with lansoprazole OD tablets in water, but no aggregation was observed. Levofloxacin hydrate intravenous drip infusion (pH 4.8) did not form an aggregation with lansoprazole OD tablets, meanwhile levofloxacin hydrate intravenous drip infusion adjusted to pH 7.3 and levofloxacin hydrate solution adjusted to pH 7.3 formed an aggregation with lansoprazole OD tablets. When lansoprazole OD tablets and ground levofloxacin tablets were suspended in a buffer solution of pH 5.0, pH 6.0, and pH 7.0, no aggregation was observed in a buffer solution of pH 5.0. When generic lansoprazole OD tablets and generic lansoprazole capsules were suspended with levofloxacin tablets in water, aggregation was also observed. On the other hand, the aggregation of lansoprazole OD tablets was not observed when lansoprazole OD tablets and levofloxacin tablets were suspended in apple juice. According to the above results, factors related to the formation of the aggregation were involved in the preparation of lansoprazole, levofloxacin hydrate, and around pH 6.0, and the suspending of lansoprazole OD tablets and levofloxacin tablets simultaneously in acidic drinks such as apple juice is means of avoiding the aggregation.
著者
宗村明子 藤崎公達 成田雄一 鈴木拓也 馬場玲子 毛利悦子 西井優瑠
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
vol.35, 2016

<p>【はじめに】症例は夜勤業務に就労しており,治療継続に問題が山積していた.症例に対し多職種が関わることで,身体機能や治療へのモチベーションの向上と治療効果の一助となったので報告する.</p><p>【症例・経過】50 歳代男性.健康診断で高血糖を指摘され当院受診,血糖コントロール不良にて糖尿病と診断され,初めての糖尿病教育入院となる.症例は夜勤業務に就労しており,昼夜逆転の生活を約20 年続けていた.入院初期より運動や治療に対するモチベーションが低く受動的であった.理学療法介入,多職種との情報共有,各職種による個別指導を行った.なお,症例に対し主旨を文章にて説明し記名による同意を得た.</p><p>【方法】運動指導,生活スタイルの聴取により退院後の運動プランの作成を行った.また,看護師によるインスリン自己注射指導,栄養士による栄養指導,薬剤師による薬剤指導,作業療法士による精神・心理面への介入,カンファレンスで多職種と情報共有を行った.そして,退院後は外来受診時に経過確認を行った.</p><p>【結果】入院時体重:63kg から60kg へ減量,入院時HbA1c:9%から6.6%へ改善し,3kg の減量,血糖コントロールの改善の一助となった.また,作業療法士の介入により,精神・心理面の変化があり,治療へのモチベーションの向上がみられ,運動介入においても自らプランを立て,退院後継続することが出来た.</p><p>【考察】理学療法介入に加えて,多職種との情報共有,各職種による個別指導を行った.結果,治療へのモチベーションの向上が確認され,自ら夜勤帯から昼間の仕事へ変更するなど,治療に前向きに取り組む姿勢が見られた.多職種協同で関わることで,専門的視点から,患者の異なる生活スタイルに合わせたアプローチが可能となる.そして,身体機能の変化や血糖コントロールの改善,治療へのモチベーションの向上により,患者自身も生活スタイルの変更を行い,治療へ前向きに取り組むことが出来,多職種協同で関わる重要性を再確認する一例となった.</p>
著者
鈴木 拓也 茅根 創 岩塚 雄大 片山 裕之 関本 恒浩 磯部 雅彦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_838-I_843, 2013 (Released:2013-09-13)
参考文献数
9
被引用文献数
4

サンゴ礁州島は,サンゴ礁上にサンゴ礫で形成された標高1~2m程度の低平な島であり,静水面よりわずかに高い位置に形成される.その地形変化については,短期間の高波浪により形成・消失された報告はあるものの,観測データ取得が困難でありそのメカニズムについては未解明な部分も多い.本研究では,西表島北方リーフ上にサンゴ礫だけで形成されるバラス島を対象として現地調査および水理実験を行い,その地形変化メカニズムについて検討を行った.その結果,以下の結論を得た.1)台風時の強い外力により堆積・侵食・移動の地形変化を繰返す.島の移動方向は流れを主体とした外力の卓越方向と定性的に一致する.2)枝サンゴを中心としたサンゴ礫は,底面流速として概ね0.7m/sが移動限界流速と考えられる.