著者
真辺 忠夫 鈴木 敞 本庄 一夫
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.8, no.5, pp.466-471, 1975-09
被引用文献数
1

肝動脈結紮後の早期死亡例について検討した結果, それらはいずれも種々の程度の肝壊死を伴い, 腎, 脳, 消化管などの全身諸臓器障害が高頻度にみとめられた. これらの原因を究明すべく家兎肝の 20% 領域の肝壊死を作成し, 血行動態面よりの観察を行つた. 肝壊死作成24時間後, 門脈域をはじめ腎, 心, 膵, 副腎, 脳に著明な血流低下がみとめられ, 肝壊死除去後もこれらの血流障害の回復は遅刻し, 肝壊死に伴う臓器障害原因として血流障害が重要な要因をなしていることが明かとなつた. さらに膵外分泌腺癈家兎に肝壊死を作成すると諸臓器血流障害は, きわめて軽微であり, 膵が肝壊死時の血流障害発症機転に密に関与していることが示された.
著者
鈴木 敞
出版者
Society of Environmental Conservation Engineering
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.9, no.10, pp.818-825, 1980-10-30 (Released:2010-03-18)
被引用文献数
1
著者
森田 盛大 山脇 徳美 斉藤 志保子 庄司 キク 後藤 良一 岡村 敏弘 長沼 雄峯 鈴木 敞謙 熊谷 冨士雄 石田 名香雄
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.26-36, 1982-01-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
8

秋田県内における1970~1979年の猩紅熱罹患率 (対人口10万) を伝染病統計からみると, 20~54.7であり, 都市部が農村部より高かった. また, 本県で実施している感染症サーベイランス情報 (1978~1979年) から, 猩紅熱, リウマチ熱, 急性腎炎の患者発生実数を推計した結果, それぞれ, 年間25,143名, 495名, 1,192名であり, 猩紅熱と後2者の比は14.9: 1であった.一方, これらの病原となっているA群溶連菌の各種感染症患者からの分離頻度を菌型別にみると, 分離された216株 (分離率27%) のうち, 4型菌と12型菌が56.9%を占め, つづいて多かったのが6, 22, B3264, I型などであった.また, 県内住民のA群溶連菌に対するT抗体陽性率 (使用抗原は21種類の菌型) を測定した結果, 20種類のT抗体が検出され, このうち.2型が最も高率であり, 次いで, 4, 44, 14, 5, 28, 1型などが高かった. 年齢別T抗体陽性率分布を地域別にみると, 分布パターンそのものは概ね類似していたが, 陽性率の高さと陽性率上昇起点年齢が異なる傾向を示した.最後に, これらの各菌型の患者からの分離頻度と住民のT抗体陽性率から, 21種類のA群溶連菌の菌型を7群に群別すること, および, 試算値の病原指数を基礎に3群, 4亜群に大別することがそれぞれ試みられた.