著者
鈴木 款 ベアトリス カサレト 藤村 弘行
出版者
静岡大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2008

複合ストレス下における生物素過程と化学の素過程に関する研究において、サンゴの白化は水温の高水温下でサンゴ内部の褐虫藻の光合成活性能の低下と、サンゴの消化による細胞の縮小あるいは退色、バクテリアによる加速により起こることを初めて明らかにした。サンゴ礁の基礎生産量の再評価により従来の報告より2~3 倍高いこと、サンゴ内部の研究により、サンゴは褐虫藻・バクテリアの複合半閉鎖システムにより生命が維持されていることを明らかにした。
著者
伊藤 絢子 谷 晃 鈴木 款
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.113-113, 2004

静岡県静岡市井川のウラジロモミ林において、大気中の揮発性有機化合物を採取し、GC-MSにより測定し5種類のモノテルペンとp-シメンおよびイソプレンを定量した。5種類のモノテルペンの日変動のパターンは、2種類に分かれた。
著者
茅根 創 山野 博哉 酒井 一彦 山口 徹 日高 道雄 鈴木 款 灘岡 和夫 西平 守孝 小池 勲夫
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2008-11-13

サンゴ礁学の目的は,生物,化学,地学,工学,人文の諸分野を,複合ストレスに対するサンゴ礁の応答という問題設定のもとに融合し,サンゴ礁と人との新たな共存・共生を構築するための科学的基礎を築くことである.本領域では,ストレス要因の時空変化を評価して,遺伝子スケールから生態系スケールまで整合的なストレス応答モデルを構築し,サンゴ礁と共生する地域のあり方を提案した.本課題は,こうして産まれた新しい学問領域を確立し,他分野へ展開するとともに,地域社会への適用と人材育成を継続的に行うために,以下の活動を行った.新しい学問領域の確立:平成25年9月29日―10月2日に,海外から研究者を招へいして,「サンゴ礁と酸性化」に関する国際ワークショップ(東京大学伊藤国際学術センター)を開催し,今後の展開について議論した.12月14日日本サンゴ礁学会第16回大会(沖縄科学技術大学院大学)では,「サンゴ礁学の成果と展望」というタイトルで,総括と次のフェイズへ向けての戦略を示した.また,”Coral Reef Science” の原稿を,各班ごとに作成して,現在編集作業を進めている.他分野への展開:12月15日,日本サンゴ礁学会第16回大会において,公開シンポジウム「熱帯・亜熱帯沿岸域生物の多様性へのアプローチと課題」を,日本サンゴ礁学会主催,日本ベントス学会,日本熱帯生態学会共催によって開催して,サンゴ礁学の成果を,関係する生態系へ展開する道を議論した.地域社会への適用:これまでに19回石垣市で開催した地元説明会・成果報告会のまとめの会を,2013年8月に実施して,プロジェクト終了後の地元と研究者の連携のあり方,研究成果の還元の継続を話し合った.人材育成:サンゴ礁学の取り組みのひとつとして,これまで4回実施したサンゴ礁学サマースクールを,東京大学と琉球大学共同の,正規の実習科目として定着させることに成功した.