- 著者
 
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             長尾 健太郎
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 名古屋大学
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 若手研究(B)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - 2012-04-01 
 
          
          
          
        
        
        
        24年度は非可換Donaldson-Thomas理論において主に重要なコホモロジー的Hall代数の具体的構造の研究を行った.コホモロジー的Hall代数は$3$次元Calabi-Yau圏の対称性を記述する代数であり,非可換Donaldson-Thomas不変量の理解において重要な役割を果たすと期待される.残念ながらコホモロジー的Hall代数の具体的計算はまだほとんど行われていない.申請者は23年度以前に行っていたモチーフ的非可換Donaldson-Thomas不変量の研究における技術を応用し,コホモロジー的Hall代数の具体的計算において重要な「ポテンシャルの切断によるコホモロジー的Hall代数のリダクション」という概念を発見した.これは4次元のゲージ理論と6次元の弦理論の関係を記述するものであり,今後さまざまな発展を導くと期待している.現在はこの概念の基礎理論の構成中であり,25年度以降は応用を深めていく予定である.