- 著者
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小澤 健志
間 晃郎
古宮 照雄
- 出版者
- 木更津工業高等専門学校
- 雑誌
- 木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:02857901)
- 巻号頁・発行日
- vol.43, pp.45-52, 2010-02
16世紀末になると、魔女狩の非合理性を批判する懐疑主義が台頭し、レジナルド・スコットらが著作を世に問うた。これに対して、ジェイムズ一世は、スコットランド王時代の1597年に『魔神論』で応え、17世紀初期英国民の間に魔女熱を昂揚させた。続くチャールズ一世治下では、魔女に関する出版は低調だったが、清教徒革命期に論争は再燃し、妖術に関する著作も盛んに刊行された。しかし時代の潮流はすでに逆転しており、やがて懐疑派が実在派を凌ぐようになった。