著者
間淵 領吾
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.3-22, 2002-06-30 (Released:2009-02-10)
参考文献数
21
被引用文献数
1

「日本人は、他国民と比較すると同質的であり、国民のあいだにコンセンサスが形成されている」と主張されることが多い。しかし、ここで「日本人同質論」と呼ぶことにするこの種の主張は、少数の事例から推論された場合が多い。一方、大規模なランダムサンプルを対象とした世論調査データによって、同一の質問内容に対する各国民の回答を計量的に分析し、この主張を検討した研究は見当たらない。そこで、国際共同世論調査であるISSP調査と世界価値観調査のデータを分析し、日本人同質論の検証を試みた。その結果、日本人の意識は必ずしも他国民より特に同質的とは言えず、家族・ジェンダー意識、政府役割観、職業意識についてはむしろ同質性が低い場合もあることがわかった。
著者
間淵 領吾
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.3-22, 2002

「日本人は、他国民と比較すると同質的であり、国民のあいだにコンセンサスが形成されている」と主張されることが多い。しかし、ここで「日本人同質論」と呼ぶことにするこの種の主張は、少数の事例から推論された場合が多い。一方、大規模なランダムサンプルを対象とした世論調査データによって、同一の質問内容に対する各国民の回答を計量的に分析し、この主張を検討した研究は見当たらない。そこで、国際共同世論調査であるISSP調査と世界価値観調査のデータを分析し、日本人同質論の検証を試みた。その結果、日本人の意識は必ずしも他国民より特に同質的とは言えず、家族・ジェンダー意識、政府役割観、職業意識についてはむしろ同質性が低い場合もあることがわかった。
著者
間淵 領吾
出版者
東京大学社会科学研究所
雑誌
社會科學研究 (ISSN:03873307)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.45-84, 2004-11-12

日本における労働者の労働組合離れに関わる意識の諸側面について,その時系列的推移を既存の世論調査や主要単産の労働組合員意識調査の結果により検討した.その結果,意識の上での労働組合離れは,極めて長期的に継続して進行してきたことが判明した.組合満足感については近年増加傾向にある労働組合もあるが,労働組合に対する有効性感覚,意見反映感,必要性感覚,信頼感や,労働組合の存在感は,いずれも概ね低下傾向にあることを明らかにした.また,職場における労働者の連帯感は喪失される趨勢にあり,同僚との理想とする人間関係も部分化・形式化が進行してきた.特に,職場における連帯感や人間関係の希薄化は,労働者の労働組合離れに大きく影響するものと考えられるが,近年の成果主義的人事制度の強調は,職場における労働者の利害共有感覚を失わせることに繋がり,連帯感や人間関係の希薄化を促進したものと考えられ,結果的に労働組合離れを加連させたのではないかと推測した.