著者
本間 雄一 原田 大 日浦 政明 成田 竜一 阿部 慎太郎 田原 章成
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.51, no.11, pp.615-619, 2010 (Released:2010-12-10)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

症例は45歳,男性.2008年12月下旬より両側下肢から始まる皮疹が出現し,全身へ拡大した.肝機能障害を認め,HBs抗原120.4 S/Nで,IgM-HBc抗体は1.4 indexと軽度上昇,HBe抗原202.3 S/CO,HBe抗体0.0%,IgG-HBc抗体は原液96.0%,200倍希釈16.4%でありB型急性肝炎と診断した.また経過から皮疹はB型急性肝炎に伴うGianotti-Crosti症候群と診断した.入院にて,肝炎の改善とともに皮疹の消退を認めた.Gianotti-Crosti症候群は小児に多く,成人では比較的稀と認識されているが,成人での報告もある.近年,本邦では稀であった成人のB型急性肝炎からの慢性化が増加しており,B型急性肝炎を適切に診断することは重要である.肝炎の症状が軽微な症例もあるため,Gianotti-Crosti症候群のように特徴的な症状をみた場合は注意が必要である.
著者
山田 文雄 杉村 乾 阿部 慎太郎 半田 ゆかり
出版者
日本熱帯生態学会
雑誌
Tropics (ISSN:0917415X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.87-92, 2000 (Released:2009-01-31)
参考文献数
11
被引用文献数
21 21

アマミノクロウサギPentalaglls fllrnessi は琉球列島の中部の奄美大島と徳之島だけに生息する固有種である。本種の保護を目的に,現存個体数の推定,活動性の時間的・空間的パターンの解明,及び本種の生存を脅かす移入種(とくに移入マングース)の影響の解明について研究を行った。アマミノクロウサギの生息域は縮小化と断片化が進み,生息数も減少傾向にあり, 1995 年現在の生息数は両島で2700~6500 頭と推定された。本種の行動圏面積は比較的狭く(雄1.3 ha ,雌1. 0 ha) ,夜間,森林に覆われた谷などにある巣穴から出て100-200 m 移動し,林縁部で採食と脱糞を行っていた。奄美大島では,移入捕食者であるマングースがアマミノクロウサギや生態系に及ぼす影響の大きいことが明らかになり,その対策が緊急に求めらている。
著者
山田 文雄 杉村 乾 阿部 慎太郎 半田 ゆかり
出版者
日本熱帯生態学会
雑誌
Tropics (ISSN:0917415X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.87-92, 2000
被引用文献数
21

アマミノクロウサギPentalaglls fllrnessi は琉球列島の中部の奄美大島と徳之島だけに生息する固有種である。本種の保護を目的に,現存個体数の推定,活動性の時間的・空間的パターンの解明,及び本種の生存を脅かす移入種(とくに移入マングース)の影響の解明について研究を行った。アマミノクロウサギの生息域は縮小化と断片化が進み,生息数も減少傾向にあり, 1995 年現在の生息数は両島で2700~6500 頭と推定された。本種の行動圏面積は比較的狭く(雄1.3 ha ,雌1. 0 ha) ,夜間,森林に覆われた谷などにある巣穴から出て100-200 m 移動し,林縁部で採食と脱糞を行っていた。奄美大島では,移入捕食者であるマングースがアマミノクロウサギや生態系に及ぼす影響の大きいことが明らかになり,その対策が緊急に求めらている。
著者
本間 雄一 原田 大 日浦 政明 成田 竜一 阿部 慎太郎 田原 章成
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.51, no.11, pp.615-619, 2010-11-25
被引用文献数
1

症例は45歳,男性.2008年12月下旬より両側下肢から始まる皮疹が出現し,全身へ拡大した.肝機能障害を認め,HBs抗原120.4 S/Nで,IgM-HBc抗体は1.4 indexと軽度上昇,HBe抗原202.3 S/CO,HBe抗体0.0%,IgG-HBc抗体は原液96.0%,200倍希釈16.4%でありB型急性肝炎と診断した.また経過から皮疹はB型急性肝炎に伴うGianotti-Crosti症候群と診断した.入院にて,肝炎の改善とともに皮疹の消退を認めた.Gianotti-Crosti症候群は小児に多く,成人では比較的稀と認識されているが,成人での報告もある.近年,本邦では稀であった成人のB型急性肝炎からの慢性化が増加しており,B型急性肝炎を適切に診断することは重要である.肝炎の症状が軽微な症例もあるため,Gianotti-Crosti症候群のように特徴的な症状をみた場合は注意が必要である.<br>
著者
久米井 伸介 柴田 道彦 本間 雄一 松橋 亨 日浦 政明 大西 裕 阿部 慎太郎 田原 章成 原田 大
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.814-820, 2012 (Released:2012-12-26)
参考文献数
23
被引用文献数
1 1

症例は42歳男性.20歳頃より記銘力障害や軽度の人格障害が出現し,30歳頃より暴言,被害妄想を認め,統合失調症と診断され内服加療をされていた.2010年12月に原因不明の肝硬変及び肝機能障害を指摘され,非アルコール性脂肪性肝炎及び薬物性肝障害と診断された.治療を受けていたが2011年1月より歩行障害,転倒,動作緩慢を認め薬剤性パーキンソニズムが疑われ,肝硬変の精査とともに当院を受診した.Kayser-Fleischer角膜輪の存在,血清セルロプラスミン低値,尿中銅排泄量の増加,肝生検での肝硬変の所見と肝組織中銅含量増加ならびに頭部MRIにて大脳基底核の信号異常を認め,一連の精神,神経症状と合わせて肝神経型のウイルソン病と診断した.Trientine hydrochlorideと酢酸亜鉛の内服及びリハビリテーションの開始により,肝機能ならびにパーキンソニズムや精神症状は徐々に改善を認めている.
著者
阿部慎太郎
雑誌
チリモス
巻号頁・発行日
vol.69, pp.34-43, 1995
被引用文献数
1