著者
久野 靖 大木 敦雄 角田 博保 粕川 正充 Yasushi Kuno Atsuo Ohki Hiroyasu Kakuda Masaatsu Kasukawa 筑波大学大学院経営システム科学専攻 筑波大学大学院経営システム科学専攻 電気通信大学情報工学科 お茶の水女子大学情報科学科 Graduate School of Systems Management The University of Tsukuba Tokyo Graduate School of Systems Management The University of Tsukuba Tokyo Department of Computer Science University of Electro-Communications Department of Information Science Ochanomizu University
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.230-240, 1996-05-15
参考文献数
6
被引用文献数
4

図的ユーザインタフェースの一種として,アイコンで様々な対象を表現し操作するWIMP[1]インタフェースがある.WIMPインタフェースでアイコンに対する操作を指示するやり方(操作選択方式)としてメニュー,ドラグ&ドロップ,キー操作などがあるが,これらの間には,操作時間が短いものは柔軟性や分かりやすさに欠け,柔軟で分かりやすいものは操作時間が長いというトレードオフがある.筆者らはドラグ&ドロップの改良版として「アイコン投げ」(ドラグの途中でマウスボタンを離してもアイコンがこれまでの速度と方向で目的地に向かって移動し続ける方式)に注目し,その操作時間について実験と検討を行った.実験の結果,「アイコン投げ」インタフェースはメニュー,パレット,ドラグ&ドロップなどのマウスによる選択方法より有意に高速であり,誤り率も他の方法と比べて遜色ないため,図的インタフェースの基本操作として有望である.
著者
品川 高廣 河野 健二 益田 隆司 Takahiro Shinagawa Kenji Kono Takashi Masuda 東京農工大学工学部情報コミュニケーション工学科 電気通信大学情報工学科:科学技術振興事業団さきがけ21 電気通信大学情報工学科 Department of Computer Information and Communication Sciences Faculty of Engineering Tokyo University of Agriculture & Technology Department of Computer Science University of Electro-Communications:PRESTO Japan Science and Technology Corporation Department of Computer Science University of Electro-Communications
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.107-113, 2004-03-25
参考文献数
11
被引用文献数
1

本論文では,UNIXシステムにおけるsetuidプログラムのバグを利用したroot権限の不正取得に対処するために,setuidプログラム中のroot権限で動作するコードを最小化する手法について述べる.この手法では,我々が提案している細粒度保護ドメインを利用することでsetuidプログラム中の最小限必要なコードのみをroot権限で動作させ,root権限が不要なコードに含まれるバグによるroot権限の不正取得を防止することができる.
著者
杉木 章義 河野 健二 岩崎 英哉 Akiyoshi Sugiki Kenji Kono Hideya Iwasaki 電気通信大学大学院電気通信学研究科情報工学専攻 慶應義塾大学理工学部情報工学科 電気通信大学電気通信学部情報工学科 Department of Computer Science Graduate School of Electro-Communications The University of Electro-Communications Department of Information and Computer Science Keio University Department of Computer Science The University of Electro-Communications
出版者
Japan Society for Software Science and Technology
雑誌
コンピュータソフトウェア = Computer software (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.68-78, 2007-04-24
参考文献数
27
被引用文献数
7

インターネットサーバの手動による性能パラメータ調整は,多くの経験や時間を必要とし,管理コストの増大を招くことが知られている.ウェブサーバの主要な性能パラメータであるkeep-alive時間は,適切に設定しない場合,サーバのスループットや応答性を低下させることがある.本論文では,ウェブサーバのkeep-alive時間の自動設定機構を提案する.本機構は管理者の介入を必要とせず,手動設定で求めた値に近いkeep-alive時間に自動設定する.本機構はリクエスト待機間隔を監視しながら,データを送受信していない接続を切断し,データを頻繁に送受信している多くのクライアントからの接続を保つようにkeep-alive時間を設定する.本機構をApacheウェブサーバを対象としたライブラリとして実装し,実験を行った.その結果,異なる2つの負荷に対して,それぞれkeep-alive時間を自動的に設定し,サーバの性能を適切に維持することを確認した.Manual parameter-tuning of Internet servers causes high administrative costs because it requires administrator's expertise and huge amounts of time. The keep-alive parameter, which is one of major parameters in web servers, may cause severe degradation if it is not set properly. In this paper, we present an automatic tuning technique of the keep-alive parameter. Our mechanism adjusts the parameter without administrator's intervention so as to maintain active connections between clients and a server while closing inactive connections by observing request-waiting intervals. We implemented a prototype for Apache web server. Experimental results show that our prototype automatically adjusted the parameter and successfully yielded the nearly optimal server performance on two different workloads.