著者
岡本 依子 菅野 幸恵 東海林 麗香 高橋 千枝 八木下(川田) 暁子 青木 弥生 石川 あゆち 亀井 美弥子 川田 学 須田 治
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.23-37, 2014 (Released:2016-03-20)
参考文献数
37
被引用文献数
1

親はまだしゃべらない乳児と,どのようにやりとりができるのだろうか。本研究は,前言語期の親子コミュニケーションにおける代弁の月齢変化とその機能について検討するため,生後0~15ヶ月の乳児と母親とのやりとりについて,代弁の量的および質的分析,および,非代弁についての質的分析を行った。その結果,代弁は,「促進」や「消極的な方向付け」,「時間埋め」,「親自身の場の認識化」といった12カテゴリーに該当する機能が見いだされた。それらは,「子どもに合わせた代弁」や「子どもを方向付ける代弁」,および,「状況へのはたらきかけとしての代弁」や「親の解釈補助としての代弁」としてまとめられ,そこから,代弁は子どものために用いられるだけでなく,親のためにも用いられていることがわかった。また,代弁の月齢変化についての考察から,(1)0~3ヶ月;代弁を試行錯誤しながら用いられ,徐々に増える期間,(2)6~9ヶ月;代弁が子どもの意図の発達に応じて機能が限られてくる期間,(3)12~15ヶ月;代弁が用いられることは減るが,特化された場面では用いられる期間の,3つで捉えられることが示唆された。そのうえで,代弁を介した文化的声の外化と内化のプロセスについて議論を試みた。
著者
岡本 依子 菅野 幸恵 東海林 麗香 亀井 美弥子 八木下 暁子 高橋 千枝 青木 弥生 川田 学 石川 あゆち 根ヶ山 光一 Yoriko Okamoto Sachie Sugano Reika Shouji Miyako Kamei Akiko Yagishita Chie Takahashi Yayoi Aoki Manabu Kawata Ayuchi Ishikawa Koichi Negayama 湘北短期大学保育学科 青山女子短期大学児童教育学科 東京都立大学大学院 東京都立大学大学院 神戸大学大学院 青森中央短期大学保育学科(現 鳥取大学) 松山東雲短期大学保育科 香川大学教育学部 愛知県知多児童相談センター 早稲田大学人間科学学術院
出版者
湘北短期大学・紀要委員会
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.29, pp.29-41, 2008

妊婦が胎動をどのような感覚としてとらえているか。本研究では,胎動そのものの変化に対して,妊婦がどのような感受性を示すかを検討する。妊婦の胎動への感受性の指標として,妊娠中に記録された胎動日記において,胎動を表現するために用いられたオノマトペに着目した。妊婦38 名から得られた胎動日記1032 を分析した結果,妊娠期には,実にさまざまなオノマトペが用いられていることがわかった。オノマトペに用いる音が豊富であり,語基の変形だけでなく,臨時のオノマトペの使用も認められた。また,胎動を表すオノマトペと胎児への意味づけとの関連について週齢変化を検討した結果,3 つの時期に整理することができた。第一期(~ 28 週)は胎動のオノマトペが多様性を帯び,第三期(35 ~ 40 週)に向けて,オノマトペの多様性より,胎児への意味づけの多様性が増すように変化することを見いだした。最後に,母子の身体接触としての胎動という観点から考察した。
著者
菅野 幸恵 岡本 依子 青木 弥生 石川 あゆち 亀井 美弥子 川田 学 東海林 麗香 高橋 千枝 八木下(川田) 暁子
出版者
一般社団法人日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.74-85, 2009-04-20

本研究では子育て・親子関係を正負双方の側面をもちあわせたダイナミックなプロセスとしてとらえ,はじめて子どもを産む女性を対象に,子どもに対する不快感情についての説明づけを縦断的に検討した。具体的には子どもが2歳になるまでの間3ヶ月ごとにインタビューを行い,そこで得られた子どもに対する不快感情についての説明づけを分析することを通して,母親たちのものの見方を明らかにした。母親たちのものの見方は,目の前のわが子の育ち,子育ての方向性,母親自身の資源とが,せめぎあうなかで成り立っていることが考えられた。生後2年間の変化として,子どものことがわからないところから子どもの行動をパターン化し,1歳の後半には人格をもった一つの主体としてとらえるようになるプロセスと,世話・保護の対象から親の影響を受けるひとりの主体として子どもをとらえ,ソーシャライザーとしての役割を認識するようになるプロセスがあることが明らかになった。そのようなものの見方の変化は子どもの発達と不可分であることが示された。
著者
岡本 依子 須田 治 菅野 幸恵 東海林 麗香 高橋 千枝 八木下(川田) 暁子 青木 弥生 石川 あゆち 亀井 美弥子 川田 学
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.23-37, 2014

親はまだしゃべらない乳児と,どのようにやりとりができるのだろうか。本研究は,前言語期の親子コミュニケーションにおける代弁の月齢変化とその機能について検討するため,生後0~15ヶ月の乳児と母親とのやりとりについて,代弁の量的および質的分析,および,非代弁についての質的分析を行った。その結果,代弁は,「促進」や「消極的な方向付け」,「時間埋め」,「親自身の場の認識化」といった12カテゴリーに該当する機能が見いだされた。それらは,「子どもに合わせた代弁」や「子どもを方向付ける代弁」,および,「状況へのはたらきかけとしての代弁」や「親の解釈補助としての代弁」としてまとめられ,そこから,代弁は子どものために用いられるだけでなく,親のためにも用いられていることがわかった。また,代弁の月齢変化についての考察から,(1)0~3ヶ月;代弁を試行錯誤しながら用いられ,徐々に増える期間,(2)6~9ヶ月;代弁が子どもの意図の発達に応じて機能が限られてくる期間,(3)12~15ヶ月;代弁が用いられることは減るが,特化された場面では用いられる期間の,3つで捉えられることが示唆された。そのうえで,代弁を介した文化的声の外化と内化のプロセスについて議論を試みた。