著者
Suphatchai Rujakom 篠田 健太 Tippawan Singhopon 中野 麻衣 亀井 樹 風間 ふたば
出版者
日本水処理生物学会
雑誌
日本水処理生物学会誌 (ISSN:09106758)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.33-45, 2020 (Released:2020-09-15)
参考文献数
40
被引用文献数
5

水素酸化脱窒(HD)反応は亜硝酸還元に重炭酸イオンを炭素源として利用する。本研究は水理学的滞留時間(HRT)最短化に資するため、重炭酸イオン濃度の調整によって、HD反応の亜硝酸還元促進による脱窒性能の強化を検討した。重炭酸イオンを化学量論的に必要量以上添加した場合でも、HRTが短いと、亜硝酸の除去能は低いことが示唆された。添加した重炭酸イオン量により細菌群集は変化し、必要量を添加した場合ではRhodocyclaceae, Alcaligenaceae, Xanthomonadaceae科細菌が、十分量供給した条件ではThauera spp.が、それぞれ優占細菌として存在した。また、後者の条件では、亜硝酸還元遺伝子nirSの存在量が最も多く、さらにThauera spp.の分布率との間に強い相関関係があることがわかった。以上から、本研究より、HD反応においては、nirS遺伝子を持つ細菌の増殖誘導に重炭酸塩が重要な役割を持っていることが明らかになった。
著者
平林 公男 荒河 尚 吉田 雅彦 風間 ふたば 吉澤 一家 有泉 和紀 長澤 和也
出版者
日本陸水学会
雑誌
日本陸水学会 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.69, pp.176-176, 2005

山梨県四尾連湖において、1994年4月から2004年3月までの10年間、動物プランクトンネットによって、水深ごとにチョウ(Argulus japonicus)の浮遊個体数、齢別構成などを調査した。調査期間中、チョウ類が観察されたのは、2000年から2002年の3年間のみで、他の年には、全く発生していなかった。発生ピーク年は2001年で、196.3個体/tであった。夏期の水温の上昇とともに浮遊個体は多くなり、8月にピークが認められた。また、水深2m層で、個体数が多かった。