著者
天笠 志保 松下 宗洋 田島 敬之 香村 恵介 中田 由夫 小熊 祐子 井上 茂 岡 浩一朗
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
pp.2102, (Released:2021-02-10)

2020年11月に国際身体活動健康学会(International Society for Physical Activity and Health: ISPAH)は「身体活動を支える8つの投資(Eight Investments That Work for Physical Activity)」を出版した。これは,2010年に同学会が発表した「身体活動のトロント憲章」と2011年の「非感染性疾患予防:身体活動への有効な投資」のうち,後者を最新化するもので,世界保健機関(World Health Organization: WHO)の「身体活動に関する世界行動計画2018-2030」とともに身体活動促進のガイダンスとして有益である。身体活動の促進は人々の健康増進のみならず,より良い社会の実現,国連が定める「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)」の達成に資するとされている。その戦略としてはシステムズアプローチが重要であり,その考えに基づいて8つの領域にわたる対策を推奨している。8つとは,①「学校ぐるみ」のプログラム(whole-of-school programmes),②アクティブな移動・交通手段(active transport),③アクティブな都市デザイン(active urban design),④保健・医療(healthcare),⑤マスメディアを含む一般社会に向けた啓発(public education, including mass media),⑥みんなのためのスポーツとレクリエーション(sport and recreation for all),⑦職場(workplaces),⑧コミュニティ全体のプログラム(community-wide programmes)である。本稿ではその内容を概説するとともに,英語原本およびその日本語訳を要約し,紹介する。
著者
松田 繁樹 春日 晃章 花井 忠征 出村 友寛 香村 恵介
出版者
滋賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究の目的は裸足保育の効果を検証することであった.具体的には,幼児の浮き趾の発生状況および前後足圧荷重割合について,裸足保育を実施する園に通う園児および裸足保育を実施していない園に通う園児間で比較を行った.浮き趾の発生状況については横断的および縦断的データにより分析した.その結果,幼児期の裸足保育は男児の浮き趾および前後足圧荷重割合に影響を及ぼし,浮き趾を減少させること,および,後部の足圧荷重割合を少なくすることが明らかになった.