著者
堀口 司 大岡 幸裕 小倉 伸夫 飯高 陽介
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会研究発表会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.19, pp.189-189, 2008

近年、廃棄物最終処分場浸出水から1,4-ジオキサンが検出されたとの報告がされており、廃棄物焼却施設からの焼却灰が起源として指摘されている。廃棄物の適正処理が確保されていなければ、1,4-ジオキサンの環境への拡散を引き起こす原因となる。そのため、当社の焼却施設から排出される燃え殻、脱水汚泥、処理排水、排ガス中の1,4-ジオキサンを測定・推定し、廃棄物としての移動量および環境への排出量について調査を行った。 当社の焼却施設から排出される燃え殻・脱水汚泥の溶出液、処理排水において検出下限値の5μg/lを下回った。また、排ガス中の1,4-ジオキサン量は洗浄排水の濃度より推定し、洗浄排水において検出下限値の5μg/lを下回った。このことから、今回の調査では、1,4-ジオキサンの移動および環境への排出はほとんどなかったと言える。適正な処理条件が確保されていれば、産業廃棄物焼却施設から一般環境への移動は極めて小さいことが確認された。
著者
山代 智子 日高 陽 野北 里花 箱嶋 夕子 福永 晋太郎 山路 稔 新名主 輝男
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.72, 2004

大澤らの結合経由相互作用理論に基づき、[3<sub>n</sub>]シクロファン類の光化学反応を用いて高歪み化合物であるヘキサプリズマン誘導体の合成に挑戦している。現在までに[3<sub>3</sub>]シクロファンの光化学反応が行われ、ヘキサプリズマン誘導体を経由したと考えられる、新規かご型化合物の単離に成功している。ヘキサプリズマン誘導体の安定化を目的としたフッ素化[3<sub>3</sub>]シクロファンの光反応では、対応するヘキサプリズマン誘導体の分子イオンピークを得、現在生成物を確認中である。今回は種々の[3<sub>n</sub>]シクロファン類の光化学反応について生成物などについて発表を行う。
著者
日高 陽 山代 智子 安武 幹雄 新名主 輝男
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.255, 2004

当研究室では以前より、ヘキサプリズマン誘導体の合成を目指して[3<sub>n</sub>]シクロファン類の光化学反応を行なっている。そのなかの[3<sub>3</sub>]シクロファンについては詳細に検討されており、今回はこの[3<sub>3</sub>]シクロファンのベンゼン環の1,3,5位にメチル基を有するシクロファンについて光化学反応を行った。この光反応においては、本来からの溶媒反応以外に、g-シクロデキストリンに包摂させたシクロファンの光化学反応も行なった。
著者
小原 絵夢 古高 陽一 三宅 高文 三上 敦大 伊東 あかね
出版者
市立室蘭総合病院
雑誌
市立室蘭総合病院医誌 = Journal of Muroran City General Hospital (ISSN:02892774)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.40-41, 2016-09-30

症例は 65歳の女性。膀胱癌治療中、抑うつ気分、不眠が出現し、他院精神科にてうつ病と診断され、mirtazapineが開始となった。その後、否定妄想、不死の観念、反対症が出現し、コタール症候群と考えた。当科入院後、炭酸リチウム(以下Li)を追加したところ、前述の症状は消失し、抑うつ気分も軽快した。 コタール症候群の治療は原疾患に準じて行われる。原疾患がうつ病の場合、抗うつ薬、抗精神病薬が使用されるが、これらの大部分は、抗癌剤と同様、肝代謝酵素が関与する。一方でLiは、肝代謝を受けない。このため、薬物相互作用から薬剤の選択肢が限られる担癌患者のうつ病治療において、Liの使用は有効な治療戦略と言える。コタール症候群に対するLi使用の報告はまだ少なく、今後エビデンスの集積が望まれる。