著者
高下 秀春
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.107, no.6, pp.381-388, 2012 (Released:2017-12-12)
参考文献数
13
被引用文献数
4 2

麦焼酎は淡麗ですっきりした酒質が特徴であり,他原料と比べて原料の個性が少ない。そのため,製造技術による酒質の多様化が期待できる焼酎といえる。本解説では,麦焼酎の風味の形成に及ぼす製麹条件の検討やフルフラールの酒質への影響とその生成に及ぼす要因の解明,麦焼酎の特徴的香味成分の同定といったこれまでの研究成果を詳細に解説していただいた。
著者
太田 剛雄 高下 秀春 轟木 康市 岩野 君夫 大場 俊輝
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.87, no.12, pp.922-926, 1992-12-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
19
被引用文献数
12 11

1. 清酒中の抗酸化活性を調べたところ, 清酒中には原料米中よりも強い抗酸化活性が存在した。2. 清酒中の抗酸化活性はAmberlite XAD-2に吸着され, 50%メタノールにより溶出した。3. 50%メタノールによって溶出される活性区分は分子量の異なるA, B, C, Dの4つのフラクションからなり, C, Dフラクションの主成分はそれぞれフェルラ酸およびチロゾールであった。4.分子量の大きいAフラクションは0.5N NaOHまたはジアスターゼ原末による加水分解でフェルラ酸を遊離し, フェルラ酸の配糖体エステルと推察された。本研究の一部は日本酒造組合中央会との共同研究として実施した。