著者
高井 研 中村 龍平 山本 正浩
巻号頁・発行日
2012-05-31 (Released:2012-11-27)

研究期間において、(1)現場深海熱水噴出孔において硫化物チムニーの内外で600mV程度の起電力が潜在的に存在し、実際の電子伝達能を有していること、(2)にもかかわらず、実験室内実験において、チムニーに生息する微生物群集を植種源として、天然チムニー電極や様々な電極を支持体とした電気合成微生物群集の増殖が観察されないこと、が明らかになった。これらの結果を踏まえて、深海熱水現場環境での電気合成微生物群集の増殖実験を行い、電気合成微生物群集の形成を示唆する結果を得た。自然深海熱水噴出孔のチムニーにおいて電気合成微生物群集が生育可能であることが明らかになった。
著者
松本 啓子 森戸 雅子 名越 恵美 中嶋 和夫 桐野 匡史 高井 研一
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009 (Released:2009-04-01)

在宅認知症高齢者に絞り、突発事故や症状及び容態の急変しやすい疾病等について、実態調査をしたうえで、急変から緊急介入を含めた一連のリスク管理モデルの開発を目的とした。その結果、実質調査を行うことで、現場ならではの疾患と症状の関連等が明らかとなった。また、家族側に起こっている現象を明らかにするためにインタビューを重ね、質的因子探索的分析を進めることで、家族の思いが明らかとなってきた。
著者
関根 康人 高野 淑識 矢野 創 船瀬 龍 高井 研 石原 盛男 渋谷 岳造 橘 省吾 倉本 圭 薮田 ひかる 木村 淳 古川 善博
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.229-238, 2012-09-25

エンセラダスの南極付近から噴出するプリュームの発見は,氷衛星の内部海の海水や海中の揮発性成分や固体成分の直接サンプリングの可能性を示した大きなブレイクスルーであるといえる.これまでカッシーニ探査によって,プリューム物質は岩石成分と相互作用する液体の内部海に由来していることが明らかになったが,サンプリング時の相対速度が大きいこと,質量分析装置の分解能が低いことなどの問題があり,内部海の化学組成や温度条件,海の存続時間など,生命存在の可能性を制約できる情報は乏しい.本論文では,エンセラダス・プリューム物質の高精度その場質量分析とサンプルリターンによる詳細な物質分析を行うことで,内部海の化学組成の解明,初期太陽系物質進化の制約,そして生命存在可能性を探ることを目的とする探査計画を提案する.本提案は,"宇宙に生命は存在するのか"という根源的な問いに対して,理・工学の様々な分野での次世代を担う若手研究者が惑星探査に参入し結集する点が画期的であり,我が国の科学・技術界全体に対しても極めて大きな波及効果をもつ.
著者
高井 研 稲垣 史生
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.112, no.2, pp.234-249, 2003-04-25 (Released:2009-11-12)
参考文献数
82
被引用文献数
5 or 0

Seafloor hydrothermal system and deep subsurface are of great interest for microbiologists as paradise of unusual lives so-called “Extremophiles” in this planet. Such peculiar microorganisms have been believed to be minority in the earth throughout the long history after the early evolution of life. Recent investigations for microorganisms present in the active hydrothermal seafloor and subsurface have revolutionized the concept. Ubiquity, predominance and diversity of extremophiles in the present and past global environments signify the unresolved, but significant role in the co-evolution of earth and life. In this article, we summarize the expeditions for the microbial world in the seafloor hydrothermal system and deep subsurface and shed light on the foci of the future investigation.
著者
浦辺 徹郎 沖野 郷子 砂村 倫成 石橋 純一郎 高井 研 鈴木 勝彦
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.118, no.6, pp.1027-1036, 2009-12-25
被引用文献数
4 or 0

Since the discovery of rich microbial communities at and around seafloor hydrothermal sites, their extension towards the oceanic crust beneath the seafloor is of great interest not only for microbial physiology/ecology but also for a wide range of Earth and planetary sciences. How can the communities survive in such an extreme environment? What kinds of metabolism are in action? It is proposed that the sub-seafloor ecosystems are characterized by different kinds of chemosynthetic primary production (carbon fixation), all of which are supported by chemical energy supplied from the sub-seafloor aquifers. We designate the unseen aquifers as sub-seafloor TAIGAs (great rivers) which are responsible for a geochemical flux equivalent to or even larger than that of terrestrial river runoff (<i>e.g.</i> Wheat and Mottl, 2000). Besides, they are responsible for supplying nutrients to microbes beneath the seafloor. We hypothesize that there are four representative TAIGAs based on the chemical energy of compounds of sulfur, carbon (methane), iron, and hydrogen, all of which are supported by the TAIGAs. It is important to note that the sub-seafloor ecosystems are controlled extensively by or are mutually related to the types of TAIGA that flow at the site. The hypothesis can be tested through cooperative research among microbiologists, geochemists, geophysicists, and geologists.
著者
浦辺 徹郎 沖野 郷子 砂村 倫成 石橋 純一郎 高井 研 鈴木 勝彦
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2008-11-13 (Released:2008-04-01)

地下・海底下に存在する大量の水は、流域の岩石との反応により、海洋を含む地球表層環境や生命活動に大きな影響を与えると考えられてきた。本研究では、海底下の水の流れを地質学的背景から4種類に分類し(4つの大河仮説)、鉱床形成を含めた物質循環システムと微生物生態系システムが4つの大河に対応して制御されていることを、期間中に実施した33の研究航海と物理・化学・生物・地質の分野横断的手法を通じて明らかにした。
著者
田角 栄二 井町 寛之 高井 研 川口 慎介
出版者
独立行政法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010 (Released:2010-08-23)

南海トラフの深海底表層堆積物を植種源とするバッチ集積培養から分離したMethanosarcina sp. NT-MS1株を圧力培養した。増殖は15 MPaで最も良好であり、分離源と同じ圧力(25 MPa)下でも、高い増殖能を有していることが確認された。生成されたメタンは、炭素同位体比(Δ^<13>C-CH_4)が-81~-63‰の「同位体的に軽い」メタンであり、NT-MS1株は高井らにより報告されたMethanopyrus kandleri 116株のように「同位体的に重い」メタンを生成しなかった。