著者
高橋 雅英 榎本 篤 浅井 直也
出版者
藤田医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

がん組織の線維化はがんの悪性度および治療効果に大きな影響を与える。本研究では膵がん、肺がんを主に、我々の研究グループが最近発見したメフリン陽性がん線維芽細胞の機能解析を通じて、がんの線維化のメカニズムを解明し、新たながん治療法の開発に資する。具体的には1.がん関連線維芽細胞(CAF)におけるメフリン発現レベルと患者予後との関連を明らかにし、メフリン陽性がん関連線維芽細胞のがん間質における機能の解析を行う。2.メフリン結合タンパクを同定し、機能解析により、がん細胞の増殖、浸潤能などの生物的特性への関与を明らかにする。3.がん治療を目指したメフリンの発現を増強する低分子化合物の探索を行う。
著者
高橋 雅英 徳留 康明
出版者
大阪府立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、本手法の高い汎用性を最大限に活用したメソポーラスシリカ膜への外部刺激応答性の付与に着目し、外部刺激により駆動するナノ-マイクロデバイスの創製を目指した。これにより、高い比表面積を有するメソポーラスシリカ材料にμmサイズの外部刺激応答構造を付与し、物理的特性の変調を用いた外部刺激応答性がnm領域においても発現するような、nm~μmに渡る広範なサイズ領域での機能性界面構造創製へとつながる成果を得た。具体的には、メソ孔の開口部径を機械的刺激により制御し、選択的な吸脱着特性を有する多孔性薄膜を実現した。
著者
石坂 幸人 高橋 雅英 長尾 美奈子
出版者
国立がんセンター
雑誌
がん特別研究
巻号頁・発行日
1991

乳頭状甲状腺癌細胞株TPCー1に検出された新しい活性型ret(以下ret^<TPC>)の関与を種々のヒト腫瘍をもちいて解析した。ret^<TPC>mRNAは、遺伝子再配列の結果生じたキメラ転写物として、切断点を境に3'側はプロト型ret、5'側は非プロト型retからなる構造を有している。この性質を利用してreverse transcriptionーpolymerase chain reaction(以下RTーPCR)法を行った後、切断点を中心に持つオリゴプロ-ブを用いたサザンプロット法により転写物を同定した。検体として肺癌23例、胃癌22例、乳頭状甲状腺癌11例、甲状腺腫19例、腺腫様甲状腺腫2例、子宮頚癌7例など計13臓器142例のヒト腫瘍を用いた。乳頭状甲状腺癌1例、甲状腺腫4例、腺腫様甲状腺腫1例にret^<TPC>mRNAが検出され、甲状腺以外の腫瘍には検出されなかった。本研究により、ret癌遺伝子の活性化が甲状腺腫瘍発生に重要な働きをしていることが示唆された。RTーPCR法による解析により、腺癌だけでなく良性腫瘍にもret^<TPC>mRNAが検出された。陽性腺癌では、組織のどの部分にもret^<TPC>mRNAが検出されるのに対して、良性腫瘍では、ret^<TPC>mRNAが陽性の部分と陰性の部が認められた。日本人では甲状腺組織に潜在癌が高率に認められるとの報告があり、高い検出感度を有するRTーPCR法によりret^<TPC>陽性潜在癌が検出されている可能性が考えられた。また、プロト型ret遺伝子産物に対する家兎抗血清が得られ、ret^<TPC>遺伝子産物は57kDaのリン酸化タンパク質として細胞質可溶性画分に検出された。この抗体を用いた免疫組織化学的検索の展開が期待される。