著者
岐美 宗 高田 邦道
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.115-120, 1993-10-25 (Released:2019-09-01)
参考文献数
11

IN RECENT YEARS, THE PLOBLEM OF ON-STREET PARKING IN THE CBD OF TOKYO, INVOLVES MANY DIVERSE ASPECTS. THESE INCLUDE NOT ONLY THE PHENOMENON OF STREET UTILIZATION FOR CONVENIENCE OF BUSINESS OPERATIONS, BUT ALSO INCLUDE THE STYLE OF MULTI-PURPOSE UTILIZATION OF BUSINESS-OWNED PRIVATE MOTOR VEHICLES. THIS IS BECAUSE THERE IS A LACK OF PARKING LOTS AS WELL AS LACK OF LOADING / UNLOADING FACILITIES AT MANY ENTERPRISES. FURTHERMORE, THERE IS AN ABSOLUTE INSUFFICIENCY OF PUBLIC PARKING LOTS, MANAGEMENT AND OPERATION OF ON-STREET PARKING FACILITIES, ETC. FOR THIS, WE CONDUCTED A SURVEY OF ON-STREET PARKNG IN SOME REPRESENTATIVE PLACES TOGETHER WITH A SURVEY AT THE ENTERPRISES LOCATED THERE TO UNDRSTAND HOW THE BUSINESS-OWNED PRIVATE MOTOR VEHICLES ARE BEING UTILIZED THERE AND TO SOLVE THE PROBLEM OF ON-STREET PARKING.
著者
小早川 悟 高田 邦道
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.355-360, 2003-10-25
参考文献数
4
被引用文献数
1

現在の道路交通問題は、事故、渋滞、路上駐車、沿道環境、地球環境まで多岐に及んでいる。わが国の都市内交通対策では、1)路上駐車車両の道路空間占有が交通渋滞の大きな原因となっている、2)路上駐車車両総数における荷さばき目的の貨物車の占める割合が高い、3)顕在化している自動車需要の中で貨物車の占める割合は概ね40%と高い、4)地球温暖化の原因とされるCO2の総排出量の約20%、東京などの大都市圏では約36%が自動車交通で、物流による寄与量は半分以上と言われている、5)主要都市間の物流は企業自身で合理化という観点からコントロールできにくい複雑な要素を抱えている、などの理由から物流対策が重要であるとされている。 この課題に対して、路上に存在する貨物車対策として路上駐車車両を路外に転換させることが、道路交通の秩序化のためにも、また端末物流のシステム化のためにも必要である。そのための路外および路上の荷さばき施設の設置や路外転換を試みる社会実験が各地で行われてきている。貨物車を考慮した路上駐車対策は様々な場面で必要とされており、社会実験等でその効果の把握も行われてきてはいるが、実際にポケット・ローディング(PL)のような路外駐車施設を設置する場合に、どのような場所にどのように配置していけばよいかといったような解析を地区レベルで行っていくことは未だ不十分でその解法はない。 そこで、本研究では、練馬区において実施した路上荷さばき車両の路外転換実験の調査結果をもとに、特に近隣商業地を対象とした路外荷さばき施設の配置計画を検討し、社会実験の結果から配置計画の考え方の再考を行った。その結果、路上駐車の多く存在する商店街通りにおいて、PLからの横持ち距離を 100mとして200m毎に直線的に配置を行った路線型の配置計画では、十分な効果を得ることが不可能であり、特定の地区における車両の走行規制なども含めた総合的な交通対策として路外荷さばき施設を配置していく必要があると考えられる。
著者
塚田 悟之 高田 邦道
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.157-175, 2000
被引用文献数
1

航空機の高速化, 大型化は, 滑走路延長による空港規模の拡大とともに, 騒音や振動による公害問題を生じさせた.その結果, 空港は都心から離れて立地するようになった.そして今日, 都市と空港間のアクセス整備が重要な課題となってきている.本稿は, 時間距離を用いた等時線図を評価尺度に, 空港の有するアクセシビリティを, 時間的・空間的に評価することを目的としている.本稿では, 空港を起点とし, 軌道系交通機関と道路交通を利用した等時線図を作図し, この図から読みとったデータをもとに定量分析を行っている.前半部では, まず, 羽田, 成田, 新千歳, 福岡, 関西の拠点空港におけるアクセシビリティの比較分析をとおして, 各空港のアクセシビリティを評価した.また, 地方空港として初めて空港内に鉄道(空港連絡線)が乗り入れした宮崎空港に着目し, 空港連絡線の乗り入れ効果と自家用車によるアクセシビリティの把握を行った.その結果, 空港アクセスを整備していく際の課題を整理することができた.後半部では, 特に, 羽田空港に焦点を絞り, 等時線図の分析結果と, 旅客へのアンケート調査ならびに空港周辺高速道路の旅行速度調査の両分析結果を併用して, アクセシビリティのあり方について考察することができた.
著者
高田 邦道 橋本 雅隆 塚口 博司 苦瀬 博仁 小早川 悟 黒後 久光
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2000

平成12年度の研究概要は、社会実験の準備を中心として、社会実験対象地区の絞込み、ポケット・ローディング・システムのシステム設計、社会実験対象地区の現況調査、実験装置の設置場所の検討、社会実験対象地区における事前調査、および社会実験対象地区における関係者との折衝を行った。社会実験対象地区の絞込みでは、平成10年度から平成11年度の科学研究補助金によって行われた東京都六本木地区における都心部商業務地区のポケット・ローディング・システム(以下、PLS)社会実験の結果を踏まえ、近隣商業地区におけるPLSの効果を把握するために東京都練馬区江古田地区を社会実験対象地区とした。また、PLSのシステム設計では、今回の対象地区である江古田地区に対応できるシステムの設計および実験装置の改良を行った。平成13年度は、昨年度より検討を行ってきた東京都練馬区江古田地区において、ポケット・ローディング・システムを利用した「貨物車専用荷さばき駐車場」社会実験の実施および実態調査を中心に行った。社会実験は平成13年3月から1年間の予定で実施した。社会実験中のポケット・ローディングの利用状況は、カード保有の会員利用が34台で、カード無しの一般利用が1309台であった。平成14年度は、社会実験対象地区における商店街のアンケートを実施し、社会実験の認知度および荷さばきに関する意識調査を行った。PLSを利用したいと考えているドライバーは82%、管理者は92%とその需要は高い。しかし、今回の社会実験の認知度は、商店街の店舗の47%と約半数であったが、商店街のポケット・ローディングの利用率はわずか3%であった。さらに、今回の社会実験により得られたデータの解析と補足調査の結果を加えて、用地管理、道路管理、交通管理、運輸管理の視点を含めた地区交通対策の方策を検討している。