著者
岩田 重信 岩田 義弘 大山 俊廣 門山 浩 斎藤 正治 高須 昭彦
出版者
日本喉頭科学会
雑誌
喉頭 (ISSN:09156127)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-7, 1998-06-01 (Released:2012-09-24)
参考文献数
18

The electroglottogram (EGG) has been used to obtain details of vocal fold vibration. Applications of the EGG, however, are limited in use for voice disorders since characteristics of EGG waveforms associated with vocal fold vibrations are still poorly understood. We analysed the EGG waveform characteristics to compare them with simultaneous measurements of supra and subglottic pressure in the normal male subject sustaining the vowel /a/ at constant pitch with different intensity levels. The results are : The periodicities of the consequent frequency are completely coincident among the EGG wave, supra and subglottic pressure waveforms at different intensity levels. With regard to the amplitude variations of the EGG waveform in the vocal cycle, the increasing amplitude corresponded with a rapid increase of subglottic pressure and a decrease of supraglottic pressure which is indicative of the closing phase of the vocal folds. The gradual fall of amplitude associated with the parting of the vocal folds corresponded with an increase of supraglottic pressure from negative values and maintenance of negative subglottic pressure. The negative flatter portion of EGG wave corresponding to the opened phase exhibited higher positive supra glottal pressure and lower pressure of the subglottic even at different sound pressure levels. When increasing the intensity during constant pitch phonation, the values of the contact quotient and contact speed index decreased, and the contact closing slope became steeper.These findings reveal the tendency of increasing vocal tension following louder vocalization. Simultaneous measurement of EGG waveforms, and supraglottic and subglottic pressures might provide useful and detailed information for understanding EGG waveforms, laryngeal dysfunction and/or research for voice disorders.
著者
種田 靖久 森 博美 吉村 知哲 山口 均 高須 昭彦 安田 忠司
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.16, no.5, pp.625-631, 2013-10-31 (Released:2013-11-25)
参考文献数
18
被引用文献数
2

デクスメデトミジン(以下DEX)は,呼吸抑制作用が軽微な鎮静薬であるが,循環器系への作用に徐脈の危険性や血圧低下などの問題がある。今回DEXの使用適正化に向けてICU専任薬剤師として鎮静プロトコルを作成し介入を行った。鎮静プロトコル導入前と比較し,導入後ではBolus投与率が減少する傾向を示し(13.2% vs. 3.5%,p=0.0569),副作用発現率が有意に減少した(42.1% vs. 23.3%,p=0.0472)。DEX平均投与量,併用鎮静薬剤の投与量,挿管日数については導入前後で差は認められなかった。また,Bolus投与群では,非Bolus投与群と比較し副作用発現までの時間が有意に早くなり(1.8hr vs. 3.6hr,p=0.0085),Bolus投与と副作用発現の関連性が示唆された。ICU専任薬剤師として,薬剤の適正使用に積極的に関わることにより副作用軽減につながると考えられる。
著者
伊藤 毅 岡 俊雄 高須 昭彦 中島 平太郎 林 謙二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.32-38, 1979-01-01

本稿は小特集"PCM録音"の一環として, 昭和53年8月18日機械振興会館で行った座談会を収録したものである.約2時間に亘る話の中から紙面の都合で半分以上を削ってここに掲載した.当日の話題の内容が失なわれないよう配慮したが, かなりの省略を行ったため, 座談の雰囲気および内容について意を充分尽くせない部分もあると思われる.ここに出席者の方々ならびに会員諸兄の御寛恕をお願いする次第です.
著者
岩田 重信 竹内 健二 岩田 義弘 小島 秀嗣 大山 俊廣 高須 昭彦
出版者
The Japan Society of Logopedics and Phoniatrics
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.338-349, 1995-07-20 (Released:2010-06-22)
参考文献数
30
被引用文献数
2

われわれは声門下圧の直接測定とPS-77発声装置により, 空気力学的な面より, 声の高さの調節について検討を加えた。資料解析にはPI-100発声機能自動解析プログラムを用いた.測定パラメータは, 平均呼気流率, 声の強さ (dB) , 高さ (Hz) と声門下圧 (cmH2O) ならびに声門抵抗 (cmH2O/l/sec) , 声門下パワー (erg/sec) と喉頭効率である.9例の正常者 (コーラス部員男子4名, 女子5名) を選択し, 声の強さを一定にして, 低いピッチから高いピッチと, 高いピッチから低いピッチへと一息で連続的に上昇, 下降させた.成績: 男性と女性の間にピッチの上昇, 下降音階のパラメータに相違を認めた.女性ではピッチの変化に対する呼気流率, 声門下圧, 声門抵抗と声門下パワーは, 両者間に直接的な正の相関を認めた.男性では呼気流率, 声門下圧, 声門抵抗の値はピッチの増減 (100から400Hzの間) に対し, ほとんど変化を示さなかった.しかし, より低いまたは高いピッチ領域においてこれらの値は増加していた.声門下パワーは150Hz付近を最低とするくぼみ型を呈していた.喉頭効率は男女とも, 胸声ではピッチの増減に直接的に反応したが, ファルセットでピッチ上昇に対し著しく低下した.この連続ピッチ変化のうち, 胸声から中間声, 中間声から裏声の声区変換領域では, 男女とも喉頭効率は急激に低下しV型を呈した.