著者
鈴木 健治 髙橋 啓治 芳賀 みのり 久保田 美央
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.266-272, 2020-05-01 (Released:2020-05-01)

優れた知的資産を持つ日本企業が,世界に新たな市場を創り出すイノベーションを起こすために,何ができるだろうか。本研究では,イノベーションを持続的に生み出す海外企業の市場情報と同社の知的財産の因果関係が分析的に調べられた。その結果,まず,市場シェアに知財情報を関連づけて,5つの図に描く市場情報駆動型の新しい分析方法が確立された。この5つの図は,企業の市場シェア構築への知的財産の影響を明確にするため,経営デザインシート作成の補助ツールとしても有用である。続いて,この市場情報駆動型の分析方法により,日本企業がイノベーティブな組織に変わるための6つの質問が提案された。
著者
髙橋 啓治 柴田 洋輔 手塚 夏音 丹羽 麻里子 平島 諭
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.128-133, 2019-03-01 (Released:2019-03-01)

先端技術トピックにおける技術動向予測を目的として,印刷技術を例に,現時点では製品化されていないが,将来印刷技術が応用されそうな新しい製品分野を探索した。分析手法として,まず,製品化に近い技術情報である特許文献と,科学的事象に基づく基礎的な研究結果を多く含み,今後発明および製品開発に繋がる可能性がある学術論文の性質の違いに着目し,「近年論文発行件数が増加傾向にありながら,特許出願が低調である分野」を「今後製品化に発展しそうな分野」として抽出した。次に,抽出した分野の特許情報と論文情報のテキストマイニング解析と目視解析を併用し,より細分化された分野に絞り込むことで,目的とする製品分野を見出した。
著者
柴田 洋輔 髙橋 啓治 手塚 夏音 丹羽 麻里子 平島 諭
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第15回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.1-6, 2018 (Released:2018-06-22)

先端技術トピックにおける技術動向予測を目的として、流体(流体・ゲル状体・微粉体等)を吐出し、硬化させて、積層体を形成するインクジェット印刷技術を例に、現時点では製品化されていないが、将来印刷技術が応用されそうな新しい製品分野を探索した。分析手法として、まず、製品化に近い技術情報である特許文献と、科学的事象に基づく基礎的な研究結果を多く含み、今後発明および製品開発に繋がる可能性のある技術情報である学術論文の性質の違いに着目し、論文発行件数と特許出願件数の時系列推移比較から「近年論文発行件数が増加傾向にありながら、特許出願件数が低調であり、増加傾向が認められない分野」を「今後製品化に発展しそうな分野」として抽出する手法を用いた。次に、抽出した分野の特許情報と論文情報のテキストマイニング解析と目視解析を併用し、より細分化された分野への絞り込みを行い、最終的に「今後印刷技術が応用されそうな新しい製品分野」を見出した。
著者
大山 順也 平山 愛梨 芳田 嘉志 町田 正人 加藤 和男 西村 俊 髙橋 啓介
出版者
公益社団法人 石油学会
雑誌
Journal of the Japan Petroleum Institute (ISSN:13468804)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.180-184, 2023-09-01 (Released:2023-09-01)
参考文献数
14

CuゼオライトはCH4の部分酸化反応触媒として機能する。これまでに筆者らは様々なCuゼオライトのCH4部分酸化反応に対する触媒活性を評価し,Cu-CHAとCu-MORが比較的高い性能を示すことを明らかにしてきた。さらに,Cu-CHAとCu-MORの酸化還元挙動をin situ Cu K-edge X線吸収微細構造(XAFS)分光法を用いて評価してきた。本研究では,CO2選択性が高かったCu-MFIについて,in situ XAFS分光法を用いて解析し,その酸化還元速度を評価した。Cu-MFIのデータとこれまでのCu-CHAとCu-MORのデータを合わせて,Cu2+/+の酸化還元速度とCH4酸化活性および部分酸化物選択性の関係について調べた。その結果,Cu2+からCu+への還元速度はCH4酸化活性と強い相関があることが確認できた。これは,CH4のC–H活性化の際にCu2+が還元されるためである。一方,Cu2+/+の酸化還元速度と部分酸化物選択性との間には相関は認められなかった。
著者
髙橋 啓
出版者
帝京大学 アジア国際感染症制御研究所
雑誌
ADC Letter for Infectious Disease Control (ISSN:21895171)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.25-27, 2019 (Released:2020-03-10)

Kawasaki disease (KD) is a systemic vasculitis that affects mainly children under 5 years of age. Although over 50 years have passed since Dr. Tomisaku Kawasaki first reported KD, its cause remains unclear. We have been performing a histopathological study on vasculitis of KD. In addition, we established a murine model of systemic arteritis by injecting a Candida albicans cell wall polysaccharide. The arteritis that develops in the model shows a predilection for manifesting in the coronary artery and aortic root. Careful observation of human and experimental model is important to understand the pathogenesis of the vasculitis of KD.
著者
鈴木 和男 髙橋 啓 岡崎 富男 小林 茂人 Jayne David Merkel Peter A.
出版者
帝京大学 アジア国際感染症制御研究所
雑誌
ADC Letter for Infectious Disease Control (ISSN:21895171)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.39-49, 2020

川崎富作先生が、2020年 6 月 5 日に95歳で逝去されました。 ADC 研と関係の深い 6 人の先生方に川崎先生を偲んで、想い出の文章やお手紙をいただきましたので、以下に掲載いたします。 また、川崎富作先生の偉業と死亡についての記事がThe Washington Post: June 14, 2020 にも掲載されました。
著者
久保田 美央 鈴木 健治 髙橋 啓治 芳賀 みのり
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第16回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.13-18, 2019 (Released:2019-06-14)

日本企業でイノベーションが起きにくいことが課題になって久しい。本研究は、創業以来115年間イノベーションを生み出し続けているA社に着目し、日本企業へイノベーションのヒントを示すことを目的として実施した。書籍や新聞、ウェブ情報、A社訪問での現物体験、及び特許情報を統合して検討し、様々な領域に渡るフィルム事業の事例を複数解析することで、A社のイノベーションのヒントを解明したのでこれを報告する。