著者
〓 世宝 横井 政人 斎藤 規夫 上田 善弘 鴫原 淳 本田 利夫
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.13-17, 1995-03-30

本研究はこれまでAcerで報告されていないcyanidinn 3-O-[2"-O-(β-D-xylopyranosyl)-6"-O-(α-L-rhamnopyranosyl)-β-D-glucopyranoside] (通称cyanidin 3-xylosylrutinoside) をAcer macrophyllumおよびBegonia semperflorensの品種'F1アンブラ・スカーレット'と'F1アンブラ・ピンク'の銅赤色の春の新葉から単離精製し、その正確な構造をFAB-MSおよび^1H-^1H COSYとDIFNOEを含む^1H-NMR技術によって同定した.その上、このcyanidin 3-xylosylrutinosideのAcerでの分布を調査し、この色素はAcer macrophyllumの主要アントシアニンであることを明らかにした。
著者
立澤 文見 斎藤 規夫 鴫原 淳 本多 利雄 土岐 健次郎 篠田 浩一 遊川 知久 三吉 一光
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
Journal of the Japanese Society for Horticultural Science (ISSN:18823351)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.215-220, 2010 (Released:2010-04-22)
参考文献数
26
被引用文献数
6 16

青花シラン‘紫式部’の青紫色花被から新規アシル化アントシアニンを単離した.この色素はシアニジン 3,7-ジグルコシドをデアシル体とし,2 分子のカフェ酸でアシル化していた.化学構造は化学およびスペクトル分析による構造解析の結果,シアニジン 3-O-(β-グルコピラノシド)-7-O-[6-O-(4-O-(6-O-(4-O-(β-グルコピラノシル)-trans-カフェオイル)-β-グルコピラノシル)-trans-カフェオイル)-β-グルコピラノシド]であることがわかった.本研究の結果から,青花シランにおける花色のブルーイング効果について考察した.