著者
齋藤 一雄 伊東 良 桑森 真介
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.109-117, 2012-12-25 (Released:2014-04-04)
参考文献数
23

The aim of this study was to clarify the effects of the expansion of the dohyo (the ring in which sumo bouts are performed) on the winning percentage for a lighter wrestler, the number of kimarite (the winning techniques in a sumo bout) and the competitive time. Forty-four pairs of collegiate sumo wrestlers, 21 pairs with a large weight difference (above 10 %) and 23 pairs with a small weight difference (below 10 %), performed 10 bouts of sumo in both a standard dohyo (diameter: 4.55 m) and an expanded dohyo (diameter: 4.85 m). We evaluated the winning number for a lighter wrestler, the number of kimarite and the competitive time in the 10 bouts.The following results were obtained.1) The winning number for a lighter wrestler was 4.67 ± 1.35 (average ± SD) bouts in the standard dohyo and 5.52 ± 1.33 bouts in the expanded dohyo (significant difference, P < 0.01) among the pairs with a large weight difference. On the other hand, the winning number was 4.91 ± 1.70 bouts in the standard dohyo and 5.30 ± 1.72 bouts in the expanded dohyo (NS: no significant difference) among the pairs with a small weight difference.2) The number of kimarite was 4.90 ± 1.14 te in the standard dohyo and 4.95 ± 1.28 te in the expanded dohyo (NS) among the pairs with a large weight difference. The number was 4.00 ± 1.04 te in the standard dohyo and 4.61 ± 1.56 te in the expanded dohyo (NS) among the pairs with a small weight difference.3) The competitive time was 8.67 ± 3.95 s in the standard dohyo and 8.80 ± 3.09 s in the expanded dohyo (NS) among the pairs with a large weight difference. The time was 8.47 ± 3.28 s in the standard dohyo and 8.92 ± 3.06 s in the expanded dohyo (NS) among the pairs with a small weight difference.These results suggest that the expansion of the dohyo (from 4.55 m to 4.85 m of the diameter) increases the winning percentage for a lighter wrestler when the weight difference of a pair is above 10 %, but there is little affect when the weight difference of a pair is below 10 %.
著者
齋藤 一雄 星名 信昭
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.49-54, 1992-03-30 (Released:2017-07-28)

MA3歳代のダウン症児に対して、手拍子によるリズムパターンへの同期の学習効果をみた。その結果、等間隔の〓への同期は2回の学習で50%以上に達した。そして、4/4〓〓〓〓というリズムパターンへの同期は、4回以上繰り返す中で50%以上できるようになったが、80%以上にはならなかった。リズムパターンへの同期は、等間隔の〓への同期→休符の予期→パターンの把握→細かい動きによる調整をして同期するという過程をたどることも示唆された。さらに、示範やテンポ、同期反応のさせ方は、リズムパターンへの同期の学習に影響を与え、テンポの設定や学習のさせ方、課題提示の仕方、指導方法等を子どもに合わせて工夫する必要がある。また、学校全体が休みになったり、長い間学習が中断したりすると、同期の成績が落ちる傾向がみられた。
著者
齋藤 一雄
出版者
上越教育大学
雑誌
上越教育大学研究紀要 (ISSN:09158162)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.77-87, 2004

養護学校小学部用の音楽科教科書に掲載されている歌唱教材を音楽の授業で活用し,リズムの指導がどのように展開できるか,リズム反応の部分を中心に分析した。対象は小学校特殊学級の1~5年生の3名で,教師の支援を得ながら楽しく,授業に参加することができた。そして,手拍子による「ことりのうた」の八分音と「かもつれっしゃ」の四分音で構成されたパターンによく反応した。児童がよく知っている曲であったことと反応動作の工夫が影響したと考える。足踏みによる「あしぶみたんたん」の四分音で構成されたパターンへの反応は,正反応するまでに時間がかかった。手拍子よりも足踏みが大きな動作を必要としたこと,簡単な構成の教材だが児童にとって初めての曲であったことが影響したと考える。正確なリズム反応をひきだすために歌唱教材は有効であったが,教材により親しむことと反応動作のし方,テンポ設定について配慮する必要が示唆された。We made a teaching plan with rhythmic responces, using song teaching material, in mentally retarded class which had 3 children. Their age were 6-11. All of them participated in music class pleasantly with supports by teachers, and enjoyed. In rhythmic responces by clapping, they could respond to the complicated rhythmic patterns on "ことりのうた ""かもつれっしゃ". By stumping, they had much time to respond to the complicated rhythmic patterns on "あしぶみたんたん". For this reason, stumping need large movement in comparison with clapping, and they start begin to listen "あしぶみたんたん". However, we found that song teaching materials are useful in rhythmic responces.
著者
齋藤 一雄
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.193-201, 2005-09-30

齋藤(1996)の記録に基づき、知的障害児11名を対象に、手拍子による4種のリズムパターンへの同期課題を設定し、同期に対する誤反応パターンを再分析した。その結果、四分音による誤反応のみが認められた児童が1人、四分音による誤反応と八分音を数多く含む誤反応の両方が認められた児童が4人、八分音を数多く含む誤反応が多かった児童が5人、反応しない割合が小さくなり同期した割合が多くなった児童が1人であった。それぞれの対応の仕方は、休符と休符の前の音だけで反応する独自な対応、八分音を四分音に置き換えてしまう対応、八分音を4つ、3つ、2つと打って合わせようとした対応、さらに、手拍子せずにリズムの聞き取りを行いながら同期していったという対応であった。さらに、速いテンポで手拍子する課題や同期しやすいリズムパターンを含んだ歌唱教材を使った課題など、指導法の工夫が望まれる。
著者
齋藤 一雄 星名 信昭
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.49-54, 1992-03-30
被引用文献数
1

MA3歳代のダウン症児に対して、手拍子によるリズムパターンへの同期の学習効果をみた。その結果、等間隔の〓への同期は2回の学習で50%以上に達した。そして、4/4〓〓〓〓というリズムパターンへの同期は、4回以上繰り返す中で50%以上できるようになったが、80%以上にはならなかった。リズムパターンへの同期は、等間隔の〓への同期→休符の予期→パターンの把握→細かい動きによる調整をして同期するという過程をたどることも示唆された。さらに、示範やテンポ、同期反応のさせ方は、リズムパターンへの同期の学習に影響を与え、テンポの設定や学習のさせ方、課題提示の仕方、指導方法等を子どもに合わせて工夫する必要がある。また、学校全体が休みになったり、長い間学習が中断したりすると、同期の成績が落ちる傾向がみられた。