著者
中村 栄太 齋藤 康之 吉井 和佳
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2019-MUS-124, no.12, pp.1-16, 2019-08-20

ピアノ運指の自動推定は,音楽演奏過程を情報学的に理解するために重要であり,演奏支援や演奏学習支援技術へ応用可能である.運指の良さを定義する自然な方法は演奏の制約やコストのモデルを構成することであるが,一般的にこれらのモデルでは適切なパラメータの値を見つけるのは難しい.本稿では,統計モデルに基づくデータ駆動型のアプローチを考え,与えられた運指の自然さを確率に基づいて記述する方法について調べる.具体的には,2種類の HMM (隠れマルコフモデル) とその高次の拡張を構成する.比較手法として,DNN (深層ニューラルネットワーク) に基づく方法も調べる.新しく公開したピアノ運指のデータセットを用いて,これらの手法の学習と評価を行い,制約に基づく代表な手法との比較評価も行う.評価に関しては,運指の個人的差異を考慮して,複数の正解運指データがある場合に使える新たな評価指標を考案した.評価の結果,高次 HMM に基づく手法がその他の手法よりも推定精度が高いことが明らかになった.運指モデルに基づく演奏難易度の定式化およびピアノ用編曲への応用についても議論する.
著者
前田 和博 齋藤 康之
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.37-40, 2009
参考文献数
4
被引用文献数
1

本研究は,カラー画像の特徴を用いて楽曲を生成する方法について検討する.展覧会などでは,展示される画像の周囲に流されるBGMが大きな意味を持つことがある.展示される画像と同じ印象を持った楽曲を流すことができたならば,観る者が受ける感銘はより大きくなると考えられる.はじめにK-平均法を用いて画像の領域分割を行い,その領域情報からメロディラインを生成する.次に,メロディラインの持つ平均色などの情報を用いて伴奏部とメロディ部を含む楽曲を生成する.この手順で生成された楽曲は,画像の持つ特徴を含んでいる.
著者
丸山 真佐夫 齋藤 康之 栗本 育三郎 渡邊 孝一 倉持 憲司 青柳 宏昭
出版者
独立行政法人 国立高等専門学校機構 木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:21889201)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.13-18, 2016-01-29 (Released:2017-02-10)
参考文献数
7

This paper shows a construction and operations of high performance computing servers. The servers which introduced in 2013 were funded in a revised national budget. This server system contains computing servers which contain many-core processors, a general purpose server which has very large scale memory, and a high speed file server. They are connected by 1 or 10 Gbps high speed networks. This server system can provide very effective computational environment, and is very useful for research and education.
著者
和崎 浩幸 丸山 真佐夫 齋藤 康之 倉持 憲司
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:2188921X)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.7-12, 2009-01

In this paper, a micro-computer development system for H8/3052F is presented. This system includes some development tools: cross-assembler, cross-C compiler, cross-debugger, standard libraries, start-up routine, scripts for linking and S-format down-loader. This system is currently used in subjects of computer science laboratory.
著者
飯島 崇裕 齋藤 康之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, no.8, pp.57-60, 2012-02-11

本研究では,オーケストラ譜からデュオ譜への半自動編曲システムについて提案する.オーケストラ譜からデュオ譜へ編曲するためには,オーケストラ譜をソロパート譜とピアノ伴奏譜に分ける必要がある.しかし,オーケストラ譜からピアノ譜へ編曲することは容易ではない.なぜならオーケストラ譜は複数の楽器パートにより構成されており,それらをピアノ伴奏として演奏できるように編曲しなければならないからである.今回提案するシステムでは,ピアノの演奏における問題点を考慮し,ピアノ伴奏譜を生成する.ピアノ伴奏譜と事前に手動で抽出したソロパート譜を結合し,デュオ譜を生成する.
著者
齋藤 康之 小谷 一孔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.96, no.499, pp.49-54, 1997-01-24

眼鏡を含む顔画像では, 眼鏡が目の部分を覆うために表情解析が難しい. しかしながら, 眼鏡をかけている人の人口に占める割合は少なくなく, 眼鏡顔の表情解析手法の検討が必要不可欠となっている. 本研究では, 顔の中に存在する眼鏡の位置および構造の特徴に基づいた眼鏡の抽出を行い, 眼鏡の輝度値を周囲の肌の輝度値で置換することで眼鏡の除去を行った. 眼鏡除去を行った顔画像について顔部品の領域抽出を行ったところ, 眼鏡の物理的影響を良好に回避することができた.