著者
薬袋 秀樹
出版者
三田図書館・情報学会
雑誌
三田図書館・情報学会研究大会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.21-25, 2016

三田図書館・情報学会2016年度研究大会 日時:2016年10月29日(土) 場所:慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール
著者
薬袋 秀樹
出版者
三田図書館・情報学会
雑誌
三田図書館・情報学会研究大会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.11, pp.21-24, 2013

研究の目的は、「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(平成24年文部科学省告示第172号)が私立図書館も対象としたことに対する専門図書館協議会と日本図書館協会の意見について検討し、その意味を明らかにすることである。資料として、上記の「望ましい基準」及び2008年以後の図書館法における私立図書館に関する文献を収集し、次の4つの研究課題を設定し、その観点から文献を分析した。①基準では、私立図書館はどのように規定されているか。②図書館法では、私立図書館はどのように規定されているか。③專図協の意見はどのようなものか。④日図協の意見はどのようなものか。⑤両者の意見にはどのような意味があるか。主な成果として、次のことが明らかになった。私立図書館に対する国・地方公共団体の関与は現在も厳しく制限されている。基準には私立図書館に対する強制力がなく、私立図書館は自主的に基準の実現に努める。専図協関係者は、基準に対して、図書館運営の目安の確立、社会的認知、ネットワーク、サービスの発展等の点を評価している。結論として、基準は私立図書館に対する国・地方公共団体の干渉を導くものではなく、専図協関係者によって一定の意義が認められている。
著者
薬袋 秀樹
出版者
三田図書館・情報学会
雑誌
三田図書館・情報学会研究大会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.21-25, 2016 (Released:2016-11-02)

三田図書館・情報学会2016年度研究大会 日時:2016年10月29日(土) 場所:慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール
著者
薬袋 秀樹 Hideki MINAI
雑誌
三田図書館・情報学会研究大会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.49-52, 2019-11-19

裏田武夫・小川剛編『図書館法成立史資料』(1968)は、図書館法案検討の最終段階の法案として、国会に上程された「図書館法案」とその前の「図書館法案要綱」を収録しているが、岡田温は、同書に収録されていない「図書館法案((秘)研究用)」と「図書館法情報第8号 別紙」を紹介している。本研究の目的は、後者の2点の資料がどの段階で作成され、どのような内容であったかを明らかにすることである。関係資料から法案の修正経過を明らかにし、「図書館法案」等4点の資料を比較し修正内容を明らかにした。主要な成果は次の通りである。1)修正経過:「研究用」は1月25日に国庫補助関係の規定が確定した段階の法案、「第8号 別紙」は、GSの意見を容れた2月25日の修正内容と考えられる。「図書館法案要綱」→12.27法案→1.4内閣法制局審議用原案→国庫補助関係規定の追加→「研究用」→「第8号 別紙」の修正→「図書館法案」の順である。2)修正内容:「研究用」では、認可制、司書検定等の規定が削除され、司書講習、補助金、望ましい基準等の規定が設けられた。「第8号 別紙」では、公立図書館長の司書資格、司書・司書補の配置を義務付けた規定が各々条件付きに修正された。
著者
佐藤 翔 逸村 裕
出版者
三田図書館・情報学会
雑誌
三田図書館・情報学会研究大会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2009年度, pp.9-12, 2009-09-26

大学・研究機関による機関リポジトリの設置とコンテンツの整備が進むにつれ、リポジトリに収録されたコンテンツの利用状況に注目が集まっている。中でも「誰がコンテンツを使っているのか」(アクセス元)、「どこから機関リポジトリにアクセスしているのか」(アクセス方法)、「どのようなコンテンツが利用を集めるのか」(コンテンツ属性)の3点はリポジトリ運用の参考になるとともに機関リポジトリが果たしている役割を考える上でも重要である。このうちアクセス方法についてOrganは外部サイトからのアクセスの96%がGoogleからであったとしており1)、また利用の多いコンテンツについてRoysterはNebraska-Lincoln大学リポジトリのアクセス上位論文の多くがリポジトリ以外で公開されていないコンテンツであったとしている2)。しかしこれらの調査はリポジトリソフトウェア上の単純な統計やランキングに基づいており、詳細な分析は行っていない。利用の詳細を見た研究としてはBonilla-CareloによるStrathclyde大学リポジトリの利用分析があり、利用数とアクセス元の国の数の間に相関があること等が示されているが3)、分析対象は物理学分野の文献に限られておりコンテンツ属性の分析は十分には行われていない。そこで本研究では機関リポジトリ収録コンテンツの利用数とアクセス元(ユーザドメイン)、アクセス方法、コンテンツの属性(文献タイプ、記述言語、出版年等)の関係を明らかにすることを目的に、4つの機関リポジトリのアクセスログ分析を行った。また、分析結果から合わせて利用数に影響するその他の要因についても明らかにすることを試みる。
著者
薬袋 秀樹
雑誌
三田図書館・情報学会研究大会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.29-32, 2018-10-13

本研究の目的は、図書館法の検討過程において検討を主に担った日本図書館協会を中心とする日本の図書館関係者が公共図書館基準に関して行った議論の特徴を明らかにすることである。図書館法案とそれに関する意見を中心とする検討過程の資料を収集し、基準に関する記述を抽出し分析した。これまでの基準研究をもとに、基準に関する議論の特徴と今後に向けての課題に着目した。主要な成果は次の通りである。議論の特徴として、基準が必要となった理由(図書館令施行規則)、基準の種類(最低基準、望ましい基準)と要請度、基準の形式(法律、省令、公示)、参考資料(アメリカ図書館協会の基準)に関する事項がある。今後の課題として次の4点がある。①アメリカ図書館協会と文部省では組織の性格が異なる。②望ましい基準は最終段階で取り入れられたため、経過と対応に関する議論が必要である。望ましい基準は「充分な図書館奉仕」の努力義務規定が削除されたため設けられた。③海外との経済力、図書館の現状、社会的背景の相違の検討、日本における発展段階の設定と達成期間の検討が必要である。④要請度の高い規定の修正を要求する財政、地方行政の所管官庁との関係が重要である。
著者
薬袋 秀樹
雑誌
三田図書館・情報学会研究大会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.9-12, 2017

本稿は2017年度三田図書館・情報学会研究大会(慶應義塾大学,2017.10.7)で発表し、『三田図書館・情報学会研究大会発表論文集』2017年度(2017,p.9-12)に掲載された同標題の論文(http://www.mslis.jp/am2017yoko/03_minai.pdf)に抄録を付し、本文を修正・加筆した改訂版(2017.11.15作成)です。末尾に主な修正点に関する説明を付してあります。