著者
武蔵 勝宏 Katsuhiro Musashi
出版者
同志社大学政策学会
雑誌
同志社政策科学研究 = Doshisha policy and managemant review (ISSN:18808336)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.157-170, 2020-03

日本の国会は、政府に議事運営権や審議促進手続に関する権限が付与されておらず、凝集性の低い自民党内で造反を回避するためには、事前の調整で政府と与党を一体化する必要性がある。そのため、自民党政権では与党による事前審査が行われ、国会提出の段階から党議拘束がかけられてきた。本稿は、こうした事前審査制に代えて、閣法草案を国会の委員会において予備審査を行う方法を提案し、国会審議の形骸化の解消に取り組むことを提案する。井上恒男教授退職記念号論説(Article)
著者
武蔵 勝宏 Katsuhiro Musashi
出版者
同志社大学大学院総合政策科学会
雑誌
同志社政策科学研究 = Doshisha University policy & management review
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.33-45, 2007-12-20

2007年参議院選挙は、自民党の大敗と民主党の大躍進という結果に終わった。自民党が国民の支持を受けなかった要因には、社会保険庁における年金記録問題が選挙の際に争点となったことがあげられる。政府は、2004年の年金制度改革法案の審議の際に発覚した社会保険庁の不祥事とそれに端を発する年金保険料の収納率の低迷に対応するために、二度にわたって、社会保険庁改革法案を国会に提出した。最終的に成立した日本年金機構法案は、非公務員型の公法人に社会保険庁を廃止・分割するというものであったが、その内容は、組織設計の具体化を第三者機関に委ねるなど年金業務に対する国民の不信を払拭するものではなかった。こうした法案自体がもつ問題点と政策決定過程における説明責任の不足が、有権者による安倍政権に対する低い評価につながったと考えられる。
著者
武蔵 勝宏 Katsuhiro Musashi
出版者
同志社大学政策学会
雑誌
同志社政策科学研究 = Doshisha University policy & management review (ISSN:18808336)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.157-170, 2020-03-01

日本の国会は、政府に議事運営権や審議促進手続に関する権限が付与されておらず、凝集性の低い自民党内で造反を回避するためには、事前の調整で政府と与党を一体化する必要性がある。そのため、自民党政権では与党による事前審査が行われ、国会提出の段階から党議拘束がかけられてきた。本稿は、こうした事前審査制に代えて、閣法草案を国会の委員会において予備審査を行う方法を提案し、国会審議の形骸化の解消に取り組むことを提案する。