著者
長野 祐児 横川 慎二
出版者
日本信頼性学会
雑誌
信頼性シンポジウム発表報文集 2015_秋季 (ISSN:24242357)
巻号頁・発行日
pp.49-52, 2015-12-15 (Released:2018-02-09)

現代社会において注目されているエネルギー技術の一つとして,リチウムイオン二次電池(以下,LiB)が挙げられる.LiBは将来の社会構造の主役となる電気自動車や定置型蓄電設備に利用されるキーデバイスとしての期待も大きい.ところが現状では課題も多く,特に需要に比例して発煙・発火事故や,それに伴う火災の報告件数も増加している.中でもモバイルPCのバッテリー不具合による発煙・発火事故や,ボーイング社製787型機におけるバッテリーの不具合に関する事故は記憶に新しい.発煙・発火事故は物理的または人的損害を及ぼす火災につながるだけでなく,製品を開発・製造する企業側にも多大な損害を及ぼす.そのような社会的背景を踏まえ,本研究では事故の未然防止を目的とし,様々なLiB使用製品の不具合に対して共通する不具合の発生プロセスを検討する.報告されている197件の製品事故事例を品質管理の手法であるQC七つ道具や,信頼性工学における事故分析のフレームワークを用いて分析し,効果的な未然防止策のための提案を行う.
著者
平本 匡寛 望月 寛 高橋 聖 中村 英夫
出版者
日本信頼性学会
雑誌
信頼性シンポジウム発表報文集 2005_秋季 (ISSN:24242357)
巻号頁・発行日
pp.29-32, 2005-11-18 (Released:2018-01-31)

ATS地上子のQ値管理は、安全性確保のためには必須の要件である。現在、Q値管理は沿線に配置されたATS地上子を定期保全によりQ値測定装置で計測している。また、省力化を目的として車上からATS地上子のQ値を検測することもおこなわれているが、レベル管理が主体であり正確なQ値計測と対応性の点で問題がある。提案する手法は、車上側のアンテナ(車上子)の電流値検測によりQ値を算出するもので、地上子対アンテナ間の距離や相互誘導係数値によらない安定した計測ができる。