著者
楠 幹江 山田 俊亮 Mikie Kusunoki Shunsuke Yamada
出版者
安田女子大学大学院
雑誌
安田女子大学大学院紀要 = The journal of the Graduate School, Yasuda Women's University (ISSN:24323772)
巻号頁・発行日
no.23, pp.171-182, 2018-03-31

衣・食・住などの生活は,生きる基本であり,幸せの基盤でもある。家政学はこの人間の生活を研究対象としており,生活の向上と人類の福祉を目的としている。「人類の福祉」の「福」「祉」は,共に幸せを意味する言葉であり,このため,家政学そのものを,幸せを追求する学問として捉えることができる。幸せとは何か?を検討する場合,健康をキーワードとすることは意味があることだと考える。ここでの健康は,WHO 憲章における内容を意味している。すなわち,「肉体的,精神的,社会的に完全に良好な状態である」ことが,健康の意味する内容である。したがって,衣・食・住それぞれの生活において,肉体的,精神的,社会的に良好な状態を維持することが,幸せな生活に繋がると考える。そのために,個人でできることは,家庭生活の営み行動を重視することである。
著者
藤村 猛 Takeshi Fujimura
出版者
安田女子大学大学院
雑誌
安田女子大学大学院紀要 = The journal of the Graduate School, Yasuda Women's University (ISSN:24323772)
巻号頁・発行日
no.24, pp.99-106, 2019-03-31

宮本輝の「暑い道」は、語り手である「私」の回想や友人のゲン(尾杉源太郎)との会話で成り立っている。「私」たちは大阪のスラム街出身であり、当時の貧しい生活を背景として、マドンナであった「さつき」との交流や、四人の仲間との友情や葛藤などが描かれている。さつきの美しさや「愛情」が印象的であり、その思い出が「私」たちの青春への郷愁を醸し出している。
著者
内田 誠一 Seiichi Uchida
出版者
安田女子大学大学院
雑誌
安田女子大学大学院紀要 = The journal of the Graduate School, Yasuda Women's University (ISSN:24323772)
巻号頁・発行日
no.24, pp.91-98, 2019-03-31

久邇宮朝彦親王が広島御謫居中に揮毫された新出の和歌短冊について紹介し、短冊の内容について分析・考察する。和歌の内容から、親王が広島にまず御到着になられたのが宮島であったこと、宮島から浅野家の別邸である古江の翠江園にお入りになった可能性が高いことを論じた。また、京都御還住以後に揮毫された、これまた新出の和歌短冊を紹介し、通行の親王歌集と文字の異同があることを指摘した。
著者
青木 克仁 Katsuhito Aoki
出版者
安田女子大学大学院
雑誌
安田女子大学大学院紀要 = The journal of the Graduate School, Yasuda Women's University (ISSN:24323772)
巻号頁・発行日
no.23, pp.153-169, 2018-03-31

本論文では,動物を正義論の文脈の中で捉え,少なくとも残酷な扱いから動物を守るというプラグマティックな目的のために,動物に権利を付与することは可能かどうかという問いに答えを見出そうと思う。特にこの論考において,「虐待されない権利」と「機会の自由」を人間以外の動物に付与する道を検討する。もし「正義の原理」を選択するための手続きに参加する能力がないような存在者だとしても「誰のための正義なのか」という正義の受益者としての地位が与えられる可能性は十分にあるとしたら,動物をそうした受益者の集合に組み入れることは可能だろうか,という問いの下,その可能性を論じていく。
著者
澤田 英三 Hidemi Sawada
出版者
安田女子大学大学院
雑誌
安田女子大学大学院紀要 = The journal of the Graduate School, Yasuda Women's University (ISSN:24323772)
巻号頁・発行日
no.24, pp.29-43, 2019-03-31

The present study considered the following aspects of young people’s relationships: vertical dyadic ‘Tate’ relationships between the young person and his/her parents or homeroom teacher, diagonal dyadic ‘Naname’ relationships between the young person and other adults, and horizontal dyadic ‘Yoko’ relationships among his/her peers. Recently, diagonal dyadic relationships between the young people and other adults have undergone a reduction in intimacy. Firstly, for young people, the roles of the diagonal dyadic partners were defined as follows: (1) a conversation partner or a playmate, (2) a mentor, (3) a translator, (4) a mediator, (5) a purveyor of other views, lifestyles, or values, and (6) a role model. Secondly, we note that various teachers other than the homeroom teacher were able to develop a diagonal dyadic relationship with the student at school, and that these relationships were worked out during student guidance and career guidance. Finally, we find a need to develop systems in which busy teachers can exchange various kinds of information about their students with each other.
著者
青木 克仁 Katsuhito Aoki
出版者
安田女子大学大学院
雑誌
安田女子大学大学院紀要 : 合冊 = The journal of the Graduate School, Yasuda Women's University : compiled editon (ISSN:24323772)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.153-169, 2017

本論文では,動物を正義論の文脈の中で捉え,少なくとも残酷な扱いから動物を守るというプラグマティックな目的のために,動物に権利を付与することは可能かどうかという問いに答えを見出そうと思う。特にこの論考において,「虐待されない権利」と「機会の自由」を人間以外の動物に付与する道を検討する。もし「正義の原理」を選択するための手続きに参加する能力がないような存在者だとしても「誰のための正義なのか」という正義の受益者としての地位が与えられる可能性は十分にあるとしたら,動物をそうした受益者の集合に組み入れることは可能だろうか,という問いの下,その可能性を論じていく。
著者
山本 文枝 西 まゆみ 藤沢 敏幸 船津 守久 Fumie Yamamoto Mayumi Nishi Toshiyuki Fujisawa Morihisa Funatsu
出版者
安田女子大学大学院
雑誌
安田女子大学大学院紀要 = The journal of the Graduate School, Yasuda Women's University (ISSN:24323772)
巻号頁・発行日
no.23, pp.127-140, 2018-03-31

大学など高等教育機関で発達障がいの学生は増加しており,中でも自閉症スペクトラムに代表される社会性の発達障がいが問題となっている。しかし学業面で問題がない学生は,学生相談等の支援につながりにくい。よって,大学教育で自閉症スペクトラムの大学生の存在に配慮した社会性やコミュニケーション能力の育成を目的とするカリキュラムの開発を検討する。その基礎資料を得るため本研究では,大学教員を対象に配慮や支援が必要な大学生に対する意識と取り組みについて調査を行った。その結果,発達障がいの知識の中でも自閉症スペクトラムの知識をあまり持たない教員が多かった。また自閉症スペクトラムの知識の程度によって,支援が必要な学生の存在への気づきや支援の取り組み状況に違いがみられた。学生の支援を進めていく上で,大学教員の発達障がいの学生に関する知識及び支援に関する情報提供が重要であることが示唆された。