著者
上野 千鶴子
出版者
同志社大学
雑誌
同志社アメリカ研究 (ISSN:04200918)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.47-57, 1999-03-20

記念シンポジウム「ジェンダー・国家・市民権」, Fortieth Anniversary Symposium : Gender, Nation, Citizenship11月24日、アメリカ研究所の公開講座「ジェンダー・国家・市民権」が開催された。パネリストは、リンダー・カーバーアイオワ大学教養学部および歴史学科教授と、上野千鶴子東京大学文学部教授であった。カーバー教授は前全米アメリカ史学会会長で、アメリカ市民としての女性のあり方を歴史的に検証する研究を中心に女性と国家の関係について問題提起し国際的に活躍するアメリカ史研究家である。著書にWomen of the Repubilc: Intellect and Ideology in Revolutionary America, Toward an Inteleectural History of Womenなどがある。また、上野教授は社会学者で、日本を代表するジェンダー論の理論家として国際的に活躍しておられる。近著に『近代家族の成立と終焉』、『発情装置』、『ナショナリズムとジェンダー』などがある。なお、コメンテーターは女性史の分野で活躍する西川祐子京都文教大学教授、『近代的家族と国民化について』の著作で近年脚光を浴びる牟田和恵甲南女子大学助教授、モデレーターはアメリカ研究所の池田啓子が務めた。
著者
ドウス ピーター 細谷 正宏
出版者
同志社大学
雑誌
同志社アメリカ研究 (ISSN:04200918)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.75-85, 1993-03-25

講演, Lecture1992年6月11日、ピーター・ドウス(Peter Duus)米国スタンフォード大学歴史学部教授が、同志社大学アメリカ研究所主催の講演会のために用意した英文草稿("How Have Americans Viewed Japan since World War II?")を邦訳したものである。当日は、この邦訳原稿をもとに、少し短縮して、教授自身が日本語で講演された。したがって、ここに掲載する同教授の「講演」は、当日の講演録ではないことをお断りしておきたい。(訳者)訳:細谷正宏
著者
ロッテラ カルロ 鳥居 祐介(訳)
出版者
同志社大学
雑誌
同志社アメリカ研究 (ISSN:04200918)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.99-108, 1998-03

シンポジウム, Symposium「第2次大戦後のアメリカ映画とイデオロギー」, "Film and Ideology in Postwar America"訳:鳥居祐介
著者
柴山 太
出版者
同志社大学
雑誌
同志社アメリカ研究 (ISSN:04200918)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.37-78, 2001-03

アメリカ研究所セミナー, Seminarアメリカ研究所は、2000年6月30日に朝鮮戦争勃発前後における日米関係をテーマとしたセミナーを開催した。ここに掲載されている2本の論文は、セミナーの発表に使用したものである。博遠館211番教室にて15時に始まった同セミナーは、前半約40分間は柴山太(愛知学院大学助教授)が発表し、後半約40分間はアメリカ研究所助教授の井口治夫が発表した。質疑応答は15分程度行われた。1950年から1952年は、日米の政治経済関係において大きな転換期であるが、両者が発表した論文は、戦後日米関係史の分野で研究されていない内容が多分に含まれている。柴山論文は、日本の再軍備を英米がどのように据え直していったのかを検証し、井口論文は、財界人鮎川義介の活動に焦点をあてながら日米における日本の電源開発構想を検証した。本来ならば2人の講演を2回に分ける方法があったかもしれないが、2人のスケジュール上の都合と、6月30日が朝鮮戦争勃発(1950年6月25日)から50年過ぎた直後にあたることから2人の同日講演を一挙に行った次第である。
著者
リクトマン アラン
出版者
同志社大学
雑誌
同志社アメリカ研究 (ISSN:04200918)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.27-33, 2001-03

アメリカ研究所・アメリカ研究科公開講演会, Lecture(In Conjunction with the Graduate School of American Studies)2000年12月18日、アメリカ研究所は、アメリカ研究科との共催でアメリカン大学のアラン・リクトマン教授の公開講演会を明徳館21番教室で開催した。リクトマン教授は、アメリカ大統領制やアメリカ政治史に関する多くの著書や論文があるが、代表的な著書や共著は、一番最近の著書であるThe Key to the White Houseのほか、The Thirteen Keys to the Presidency, Prejudice and the Old Politics: The Presidential Election of 1928, Historians and the Living Pastなどがある。同教授は、また、ABC、CBS、NBC、BBC、CNN、FOXなど、米国や諸外国のメディアでゲストとして発言を数多く行っている。クリントン大統領の弾劾裁判の最中は、CBSの顧問を勤めていた。下記の英文原稿が示すように、同教授の講演は、大接戦となったゴア - ブッシュ大統領選に関する大変示唆にとんだ内容となっている。
著者
スコット ジョーン 荻野 美穂(訳)
出版者
同志社大学
雑誌
同志社アメリカ研究 (ISSN:04200918)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.25-35, 1999-03-20

記念講演, Fortieth Anniveersary Lecture本稿は10月7日に開かれたアメリカ研究所公開講演会におけるジョーン・W・スコット(Joan W. Scott)プリンストン高等研究所社会科学教授の講義を、荻野美穂京都文教大学助教授が日本語に訳されたものである。講義は、Only Paradoxes to Offer: French Feminists and Rights of Man (『パラドクスしか示せない: フランスのフェミニストと人権』, 1966)に基づくものである。スコット教授は、歴史学、ジェンダー理論、ポストモダーン理論を結ぶ先鋭的な理論家である。彼女のたてた「ジェンダー」概念の定義 ― 「肉体的差異に意味を付与する知」 ― は全世界に通用するようになった。著書には、The Glasswork of Carmaux (H.B.アダムス賞受賞, 1974), Women, Work, and Family Gender and the Politics of Historyはジェンダーと知のパラダイム変換を考える者にとって必読の古典となっており、荻野美穂氏によって日本語訳が出版されている。 (『ジェンダーと歴史学』平凡社 1992年)。荻野助教授の専門はジェンダー論、性と生殖の歴史で、とくに「ボディー(身体)」の概念を日本のジェンダー研究にもちこんだ先駆的な仕事で知られている。主な著書に『生殖の政治学』、『制度としての女』[共著]などがある。訳:荻野美穂
著者
渡邉 昭夫
出版者
同志社大学アメリカ研究所
雑誌
同志社アメリカ研究 (ISSN:04200918)
巻号頁・発行日
no.38, pp.13-25, 2002

2001年11月19日、アメリカ研究所はサンフランシスコ講和条約締結50周年を記念して、渡邉昭夫氏(平和・安全保障研究所理事長、東京大学名誉教授)をお招きし、同志社大学神学館礼拝堂で公開講演会を開催した。講演は、ニューヨークの世界貿易センタービルに対する9月11日の自爆テロという、新たな事態を視野に入れた、きわめて興味深いものとなった。以下はその講演記録の全文である。公開講演会