著者
有川 秀之 太田 涼 野間 薫 宮崎 拓巳
出版者
埼玉大学教育学部
雑誌
埼玉大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 (ISSN:13477420)
巻号頁・発行日
no.7, pp.243-251, 2008

これまで、大学には学問の探求である「研究」と人材の育成である「教育j が求められ、さらに近年、社会に聞かれた大学を目指し、「社会(地域)貢献」も推進されている。そのため、産業界、大学、国や地方自治体、いわゆる産学官の連携・協力に積極的な取り組みが生まれている。埼玉大学においても、平成18年4月に制定された産学官連携ポリシーにより、大学に蓄積された知的財産を産学官交流・地域社会との連携を通じて社会に還元することに努めるとしている。また、平成18年10月より「埼玉大学地域貢献室」が設置され、より積極的かつ迅速に地方自治体や地域住民の要望・依頼・相談に応えていくための体制を整備している。本研究は、埼玉大学、さいたま市、大塚製薬(株)の連携による、さいたま市の各スポーツ団体所属の指導者を対象に、平成19年11月3日(土・祝)に行われた「スポーツリーダーズ・クリニック-正しい走り方の指導法について-」事業について報告するものである。
著者
河村 美穂 高島 彩
出版者
埼玉大学教育学部
雑誌
埼玉大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 (ISSN:13477420)
巻号頁・発行日
no.7, pp.269-277, 2008

子どもの食の乱れが叫ばれるようになって久しい。とくに近年では、食育基本法の制定などに見られるように、食育は社会全体でとりくむ重要課題と認識されている。なかでも、なにをどのように食べるかということについて、子どもたち自身が学び自立した食生活を送ることが目指されている。しかし、現実には、朝食の簡略化、孤食の問題など、子どもにとっては厳しい食生活の状況が続いている。従来食に関する教育は、学校教育のなかでは給食の時間に主として学級担任、栄養士が行ってきた。さらに、2005年からは、栄養教諭制度が実施され、その職務として食育が重要視されるようなり、給食における食の教育は一層重視されつつある。一方、家庭科教育でも戦後一貫して小学校高学年および中学校・高等学校において食に関する教育の実践を積み重ねてきている。とくに小学校高学年における食教育は人生の基礎となる食生活に関する教育として重要性が認識されてきている九さらに近年では、食教育が小学校低学年から必要との考えから、その実践を提案する研究もみられるへそこで、これまでの家庭科教育での実践の蓄積をベースとして、より早い時期から食教育を実施することを目指して、保育園児を対象とした食教育プログラムの実践を試みた。本稿では、まず、食教育プログラムの実践に先だって行った園児の食生活の実態調査の結果を示し、その結果からプログラムをどのように立案したかを詳述した上で、実践の概要、実践後の考察を示して本研究の食教育プログラムの有効性を検証する。
著者
山下 久美 首藤 敏元
出版者
埼玉大学教育学部
雑誌
埼玉大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 (ISSN:13477420)
巻号頁・発行日
no.4, pp.177-188, 2005

1989年に三重県内の保育園の周囲の自然環境を調査した研究がある(河崎1991)。当時の保育園の立地は半数弱が、農業地、漁業地、林業地であり、自然に恵まれた環境であったことが示されている。しかし、住宅地と、商業地の中にある保育園は、自然が「少しはある」または「ほとんどない」と回答している割合が高かったため、将来このような地域が増えることが懸念されていた。その懸念どおり、日本では都市部への人口集中は続いており、幼児たちの周りからはますます自然が奪われている。日常生活の中では身近に自然の中にいる動物と触れ合えなくなってきた今日、乳幼児施設での動物飼育の意義が高まりつつあると考えられるが、近年は駅型保育所の建設も盛んであり、その環境を考えると必ずしもその重要性が理解されているとは言えないように見える。動物の飼育が乳幼児にとって重要であることを今まで以上に意識し、多くの現場で子どもたちが命と触れ合えるようにする必要があるのではないだろうか。そのため動物飼育が乳幼児に与える影響について言及している研究を、本論では取り上げるが、それに先立ち、幼稚園や保育園における動物飼育の現状についても把握する必要があると考える。まず実態を把握し、次に動物飼育の教育効果について検討する。それと同時に飼育経験効果の研究方法について検討を加え、今後の研究のあり方を探ることも本論の目的である。特に保育現場において有効な教材となり得ると思われるムシと子どもの関わりについて重点を置きながら研究を取り上げ、考察を進める。なおムシ類とは生物学上の分類にはこだわらず、子どもたちが日常「ムシ」と呼んでいる、昆虫類や、カタツムリ、ダンゴムシなどを含めた「小さな無脊椎動物(落合,1997)Jをさすものとする。また検討する論文は、N1 1論文情報ナビゲータによって検索されたものを対象とする。