- 著者
 
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             山本 信弘
             
             光藤 雅康
             
             須藤 勝見
             
             上延 富久治
             
             近藤 雄二
             
             山下 節義
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 大阪教育大学
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 大阪教育大学紀要 3 自然科学 (ISSN:03737411)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.37, no.2, pp.p287-297, 1988-12 
 
          
          
          
          - 被引用文献数
 
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             2
             
             
             
          
        
 
        
        
        ファミリーコンピュータなどの家庭用テレビゲームが急速に普及し,児童の心身発達過程における悪影響が指摘されはじめた。われわれは,小学校高学年の児童を対象に質問紙法によりテレビゲームの実行状況を調査し,特に,画面を見つづけることによる視機能や身体・精神面への影響とテレビゲーム遊びがもたらす日常生活場面における影響に関するデータから,学校保健上の指導対策を考えた。その結果として以下の様な知見を得た。(1)テレビゲーム経験者は調査対象者の9割以上で,遊びの頻度と1回当りの時間については約4割の者が親や教師との約束を守りながら実行していた。(2)テレビゲーム実行後の自覚症行については眼の症状の訴えだけでなく,頸,肩,腕,手指などの訴えが多く,実行時の姿勢や環境に留意させる必要がある。(3)精神面については,「何もしたくない」,「イライラする」,「親の話を聞くのが面倒」などと訴える者が多く,無気力,短気,反抗的などの傾向がみられる。