著者
黒川 由美 青木 洋子 薗田 雅子 永野 君子 志垣 瞳
出版者
帝塚山大学
雑誌
帝塚山大学現代生活学部紀要 (ISSN:13497073)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.23-31, 2005-02-01

1) 今回のトレーニングで見積もり誤差率の改善がみられた食品は, 対象となる食品すべてのトレーニングを実施したトレーニング有グループでうずら卵 (p<0.05), 草加煎餅 (p<0.01), ピンキー (p<0.01) の3食品, 一部食品のみトレーニングを行った一部トレーニング有グループではピーマン (p<0.01), 草加煎餅 (p<0.01) の2食品であった。2) 正解域群の解答割合がトレーニング後に増加する傾向を示したものは, 菓子類, さんま, ちくわ, うずら卵, ピーマンなど一定の形状を示す食品に多くみられたが, 形状・大きさが定型化していない食品については把握しにくい傾向がみられ, 今後の検討課題と考えられた。3) CV値50以上を示すばらつきの多い食品数はトレーニングにより減少する傾向にあり, その効果がみられた。4) 鶏卵Mの重量を50gと解答した割合はトレーニング無グループ74.2%, 一部有グループ72%で, 目安重量として学習した値を用いる傾向がみられた。5) 塩分・糖度の見積もりでは今回の情報提供による改善はみられず, 今後, 栄養成分表示などを活用した教育の必要性が示唆された。