著者
アレクサンドル クラーノフ フョードル クバーソフ
出版者
国際忍者学会
雑誌
忍者研究 (ISSN:24338990)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.2, pp.14-23, 2019 (Released:2020-09-01)
参考文献数
1

本稿ではソ連の忍者とも呼べる作家ロマン・キム(1899 ~ 1967)の伝記について新知見を含めて紹介する。ロマン・キムはソ連で初めて忍者・忍術を紹介した人物である。1927 年にボリス・ピリニャークの本への長い解説文である「蛇足」によってロシア語で初めての忍術の紹介を行った。キムは1960 年に入り忍術関係の小説を出版を計画し、1964 年の『幻の学校』に結実した。そのなかでは大衆的な読み物でなく歴史文献に基づいた忍術の知識が広く含まれている。キムは1922 年より秘密警察に協力し、日本に対する密偵として活動を始めた。対日本防諜で活躍したキムだが1937 年に日本の逆スパイの容疑で逮捕され、禁錮20 年を宣告されるが、戦後に免罪された。戦後は文筆業によって大人気作家になった。最近では1950年代から死ぬまでKGB と関係があることがわかったが、まだ経歴に謎と矛盾は多い。
著者
長野 栄俊
出版者
国際忍者学会
雑誌
忍者研究 (ISSN:24338990)
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.2-15, 2018 (Released:2020-03-05)
参考文献数
21

本稿は福井藩の忍者について、松平文庫の藩政史料を用いた考察を加えることを目的としている。 まず制度面では、従来「忍之衆」として紹介されてきた同藩忍者が、藩内では「忍之者・忍組」と呼ばれていたこと、設 置期間は慶安2 ~慶応2 年(1649 ~ 1866)であったことなどを明らかにした。また、人数や家格、給禄、居住地の変遷をたどるとともに、明治初年の元「忍之者」の人名と、歴代「忍之者預り(忍之者支配)」の人名を史料から抽出した。 次に職掌面では、探索に代表される忍び御用やかれらが担った軍役の内容について事例を紹介しながら考察した。あわせて義経流忍術の稽古や武具管理といった同藩に特有の事例を紹介し、その職掌の多様性を示した。 最後に同藩における忍之者という役職が廃止されるに至った要因として、探索対象となる情報の高度化や探索者に求められる資質の高度化があったことを指摘した。
出版者
国際忍者学会
雑誌
忍者研究 (ISSN:24338990)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.2, pp.47-52, 2019 (Released:2020-09-01)

佐賀藩における忍者(深川直也) / 弘前藩 ─藩の命運忍びに託す─(清川繁人) / 忍者マンガにおける幕末期の位置付けと課題─新感覚忍者マンガ「シノビノ」の実験的試み─(橋本博) / 忍者と黒装束の融合 ─近世演劇を手掛かりに─(稲本紀佳) / 海外テーブルトークロールプレイングゲームにみる忍者受容(吉丸雄哉)
著者
アレクサンドル クラーノフ フョードル クバーソフ
出版者
国際忍者学会
雑誌
忍者研究 (ISSN:24338990)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.2, pp.14-23, 2019

本稿ではソ連の忍者とも呼べる作家ロマン・キム(1899 ~ 1967)の伝記について新知見を含めて紹介する。ロマン・キムはソ連で初めて忍者・忍術を紹介した人物である。1927 年にボリス・ピリニャークの本への長い解説文である「蛇足」によってロシア語で初めての忍術の紹介を行った。キムは1960 年に入り忍術関係の小説を出版を計画し、1964 年の『幻の学校』に結実した。そのなかでは大衆的な読み物でなく歴史文献に基づいた忍術の知識が広く含まれている。キムは1922 年より秘密警察に協力し、日本に対する密偵として活動を始めた。対日本防諜で活躍したキムだが1937 年に日本の逆スパイの容疑で逮捕され、禁錮20 年を宣告されるが、戦後に免罪された。戦後は文筆業によって大人気作家になった。最近では1950年代から死ぬまでKGB と関係があることがわかったが、まだ経歴に謎と矛盾は多い。
著者
上田 哲也
出版者
国際忍者学会
雑誌
忍者研究 (ISSN:24338990)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.2, pp.24-34, 2019 (Released:2020-09-01)
参考文献数
18

本稿ではこれまでほとんど知られていなかった『忍之巻』を忍術書と考え、その内容の解読を試みている。他の伝書類と 比較し分析してみると、『忍之巻』に記されている幾つかの武器は柔術に由来している事が分かった。忍者は柔術などの武術を学んでいたと考えられるが、これらの武術が記されている忍術書は非常に少ない。その点から考えると、『忍之巻』は貴重な史料だと言えるのではないだろうか。
著者
井上 直哉
出版者
国際忍者学会
雑誌
忍者研究 (ISSN:24338990)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.2, pp.1-13, 2019 (Released:2020-09-01)
参考文献数
20

本稿は、近世大名家に召し抱えられた忍びの事例として、徳島藩蜂須賀家の伊賀者について取り上げる。まずその成立過程として、天正伊賀の乱で伊賀国を追われた後、浜松城主の堀尾家に鉄砲部隊として仕え、大坂の陣などに参加した。堀尾家が改易となると、その一部は高松藩の生駒家へと仕え、生駒家改易後、徳島藩蜂須賀家に仕えた。蜂須賀家では伊賀者を中心に「伊賀役」という役職が設けられ、藩主の参勤交代の道中警備や、城や家老宅での番を勤めた。寛延2 年(1749)には、姫路藩の百姓一揆について、現地で調査を行っている。伊賀者の家格は「徒士格」で家督相続 の許された身分であった。これは、同じく堀尾家伊賀者にも由来を持つ、岡山藩の伊賀者と同様である。他藩の忍びと比較すると、藩主の護衛や他国の探索といった、職務の共通点が見られる。その一方で、待遇は藩によって大きく異なり、徳島藩の同じ伊賀者の中でも大きな差が見られた。
著者
福島 嵩仁
出版者
国際忍者学会
雑誌
忍者研究 (ISSN:24338990)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.2, pp.37-41, 2019 (Released:2020-09-01)