著者
山田 雄司
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

米国議会図書館には戦前陸軍が所有していた兵法関係書が多数所蔵されており、その中には忍者・忍術に関する重要な史料も含まれている。これら写本類は他に見られない価値の高いものが多いが、これまで目録が作成されているだけで内容については全く知られていない。本研究ではそれらの調査を行い、書誌的情報、内容の検討を行っていく。さらに一部は翻刻を行うことにより紹介し、忍者・忍術研究だけでなく兵法研究にも資する基礎的史料の提供を行う。
著者
中村 美香子 野田 正順 村上 隆之 日俣 克一 細谷 誠生 山田 雄司
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.229-237, 2004-05-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

(1) 臭素酸カリウムを添加した角型食パン及び山型食パンを調製し,それぞれパン中の臭素酸の残存量を,改良微量分析法(検出限界0.5ppb)を用いて測定した.その結果,角型食パンからは添加濃度13及び15ppmにおいて臭素酸は検出されなかった.一方,山型食パンからは各添加濃度(9,13及び30ppm)においてその添加量に比例して0.5ppb以上の臭素酸が検出された.(2) 臭素酸の分解を促進する製パン工程を明らかにするため,山型食パンの製造工程中における臭素酸の残存量の変化を,ポストカラムHPLC法(検出限界3ppb)を用いて測定した.その結果,ホイロ後,すなわち焼成前までに,臭素酸の残存量を低減した条件下において臭素酸の残存量が検出限界以下になることが認められた.しかし,その条件下では臭素酸カリウムの製パン性に対する改良効果があまり認められなかった.(3) 山型食パン中の残存臭素酸の分布を改良微量分析法(検出限界0.5ppb)を用いて測定した結果,上部クラスト(型に接していないクラスト)に臭素酸が残存していることが明らかとなった.一方,焼成型に蓋をして焼成する角食の食パン類には臭素酸が残存せず,焼成蓋をせずに焼成する山型食パンに臭素酸が残存することが明らかとなった.(4) 山型食パン中の臭素酸残存量を低減するため,各種還元剤(L-アスコルビン酸,硫酸第一鉄,システイン及びグルタチオン)を臭素酸カリウムと同時に添加し,それぞれのパン中の臭素酸残存量をポストカラムHPLC法(検出限界3ppb)を用いて測定した.その結果,いずれの還元剤も臭素酸残存量の低下に効果を示し,特に,L-アスコルビン酸(対粉30ppm以上),硫酸第一鉄(対粉15ppm以上)を同時に添加した場合に効果が高かった.しかし,これらの添加は,臭素酸カリウムの製パン性改良効果にあまり寄与しなかった.(5) 臭素酸カリウムを添加した山型食パン中の臭素酸残存量を低減するため,焼成条件及び焼成型の蓋について検討し,改良微量分析法(検出限界0.5ppb)を用いて残存臭素酸量を測定した.その結果,山型食パンの焼成温度を角型食パンと同じ210°Cにして,16分から33分間焼成したところ,焼成時間が長くなるに従って臭素酸の残存量が低下する傾向が認められた.また,山型食パンを焼成する際に,焼成型に蓋をすることによって,臭素酸の残存量が検出限界以下になることが認められた.(6) 実際の製造所(6箇所)において臭素酸カリウムを対粉12ppm(粉末添加む)とL-アスコルビン酸を対粉5ppm添加した角型食パンを試験的に調製し,改良微量分析法(検出限界0.5ppb)を用いて残存臭素酸量を測定したところ,パン中の臭素酸の残存量は検出限界以下であった.
著者
山田 雄司
出版者
山田雄司
巻号頁・発行日
2007-03-01

北野天満宮に関する古文書・古記録は、現在では各所に分かれて所蔵されているため、その全貌をうかがい知ることは困難である。しかし、文書群全体を把握した上で利用する場合と、そうした把握なしに部分的に利用した場合では、おのずと理解に差が生じよう。また、文書がいかに伝来してきたかを把握しておくことも、文書の理解につながるはずである。本研究では、こうしたことを前提に、明治維新前にどのようなかたちで文書が伝来してきたのかできるかぎり復元することにつとめ、かつての所蔵ごとに分類しようと試みた。ただし、北野天満宮所蔵分および筑波大学附属図書館所蔵分については、いくつかの所蔵先から流入したと推測されるが、分割することはせず一括して目録を作成した。北野天満宮旧蔵文書の中で大部分を占めるのが、松梅院が有していた文書群である。松梅院旧蔵の古記録は、現在では北野天満宮・筑波大学附属図書館・天理大学附属天理図書館・早稲田大学図書館で所蔵されていることが確認できる。松梅院に関する文書・古記録は、維新後に還俗して正神主兼社務となった吉見氏が所持していたが、その一部は明治30年以前に北野神社に寄贈された。そして一部は吉見氏が北野神社から離れ、さらには種々の理由により史料を手放したことにより、市中に出回ったものと推測される。文書の多くは、もと安楽寺御供所に鎮座していた一之保社に伝来し、神仏分離により安楽寺が廃絶となり、明治6年7月に一之保社が北野天満宮境内へ遷座したことにともない、神宝類も天満宮に移管されることになって北野天満宮所蔵となったものが多い。著名な酒麹役に関する文書ももと一之保社で所持していた。その他、現在知ることのできる北野社旧蔵古記録・古文書の目録を作成し、あわせて、筑波大学所蔵の北野関係文書の翻刻を行った。
著者
山田 雄司
出版者
学士会
雑誌
学士会会報
巻号頁・発行日
vol.2016, no.4, pp.61-64, 2016-07
著者
佐々木 倫朗 山本 隆志 坂本 正仁 山田 雄司 山澤 学 古川 元也 三浦 龍昭 丸島 和洋
出版者
大正大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究は、金剛三昧院・桜池院等の史料を調査することにより、高野山の宿坊史料の全体像を提示し、地方大名家の供養帳の史料的性格を明らかにし、大名家供養帳の成立と大名権力の確立との密接な関連性を考察することを目的とした。上記の研究のため、金剛三昧院については、平成23年度より経蔵内及び本堂に所在する史・資料の調査を行い、519点の供養帳を確認し、今まで存在が知られていなかった中・近世の多数の史料を確認した。桜池院については、諏訪・武田氏との関わりを中心としながら、調査を行い、中・近世の供養帳・新出文書を確認し、貴重な戦国期の供養帳に関しては、翻刻を行い、その史料的性格を明らかにした。
著者
山田 雄司
出版者
筑波大学
巻号頁・発行日
1998

identifier:http://hdl.handle.net/2241/2050
著者
山田 雄司 青田 庄真
出版者
関東甲信越英語教育学会
雑誌
関東甲信越英語教育学会誌 (ISSN:21858993)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.71-84, 2015 (Released:2017-07-20)
参考文献数
17

Studies have been accumulated on individual policies related to English language education in Japan or on Japanese society as a determinant of these individual policies. Few studies, however, have ever been done on the discussion in the Japanese Diet, which connects the policies and the society. This is because the society, or the view of the Japanese people, affects what and how to discuss in the Japanese Diet, based on which new policies must be developed. The aim of this study is to investigate thoroughly what and how the actors, who are the participants of the Diet, have discussed English education in the Japanese Diet. For this purpose, we gathered all the statements made in the Japanese Diet about English education from 1947 to 2013, and analyzed the data using the method of quantitative content analysis. We divided the post-war era into four periods based on the number of the conferences mentioning English education and defined five actors. The main findings are: (1) each period has its own prominent topics; (2) there are some words or types of statement more frequently used by each actor. We believe this research will open a new field of study, which would enhance the historical studies of English education.
著者
小山 聡子 大江 篤 近藤 瑞木 斎藤 英喜 水口 幹記 竹下 悦子 山田 雄司 北條 勝貴 赤澤 春彦 佐々木 聡
出版者
二松學舍大學
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-10-21

本研究では、前近代日本の病気治療と呪術の変遷について、各自の専門とする時代を中心に史料調査などを行なった。1年に2回から3回の研究会を開き、各自の調査および研究成果を報告し、議論してきた。本研究では、日本についても、東アジア全体で考えていくべきであるとする認識を持ち、海外の研究者とも連絡を密にしてきました。2018年8月には、中国の浙江工商大学を会場に、国際シンポジウム「東アジアの歴史における病気治療と呪術」を主催した。本研究の成果は、前近代日本の病気治療と呪術に関して、各自の専門分野から論じた論集を2019年度末までに出版する予定となっており、現在、準備中である。
著者
山中 章 関口 敦仁 黄 暁芬 山田 雄司 今泉 隆雄 小澤 毅 橋本 義則 今泉 隆雄 小澤 毅 河角 龍典 橋本 義則 馬 彪 山田 邦和
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究では次の様な成果を獲得した。(1)東アジアの都城が、西アジアの都市と、機能や構造において多くの共通点を有していることを明らかにした。(2)新たに3DVR表示システムを開発し、3つのモデルを作成した。(3)鈴鹿関のモデルを分析して日本古代三関が交通の検問と軍事の両機能を兼ね備えた施設であることを解明した。(4)復原モデルを用いたデジタル野外ミュージアムの展開を開いた。