著者
荻野 司 松田 和宏 須藤 一顕 針山 欣之 向阪 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DSM, [分散システム/インターネット運用技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.62, pp.7-12, 2000-07-10
参考文献数
8
被引用文献数
2

Webサーバの負荷を分散させるために、サーバクラスターを構成しアクセスを分散させる方法や、地理的、ネットワーク的に分散したミラーサーバを配置することが一般的に行われている。しかし、時々刻々変化するサーバ、ネットワーク状態に応じて、クライアントを最適なサーバに導くことは、種々の提案がなされているものの、決定的な解決方法が見いだされていない。本稿では、広域分散配置されたWebサーバ群において、動的に変化するサーバ、ネットワーク状態を計測する手段の提案を、また、その計測手段を用いて真に最適なサーバを検出する新たな方式の提案を、さらに、アクセスクライアントを検出した最適なサーバに導くための最適サーバ探索システムの提案をする。本方式では、経路情報(BGP:Border Gateway Protocol)のAS path(Autonomous System)をネットワークの論理的な距離計測手段判断子として用いる。また、各種サーバ、ネットワーク情報計測ツールを用いた結果と併せて、最適なWebサーバを決定するものである。本稿では、日米各々に実証実験用Webサーバサイトを構築、実際のインターネット上においてプロトタイプシステムをインプリメント、性能評価を実施した結果についても併せて報告する。
著者
菊池 豊 藤井 資子 山本 正晃 永見 健一 中川 郁夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DSM, [分散システム/インターネット運用技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.103-108, 2007-07-19
被引用文献数
1

われわれは,インターネットの通信遅延の実測値に基づき, ISPのネットワークトポロジを推定することを試みた.本研究では, ISPのネットワークトポロジのモデルを仮説として示し,複数ISPを利用して計測した遅延時間と利用可能な公開データに基づいて,仮説がどの程度妥当なものかの検証を行った.
著者
新川 拓也 山之上 卓
出版者
社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DSM, [分散システム/インターネット運用技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.31-36, 2006-09-15
参考文献数
7
被引用文献数
10

ネットワーク内の通信トラフィックを,IPアドレスとポートを軸とした二次元平面上に表現する通信可視化手法により,通信状況の概要を視覚的に把握するアプリケーションツールの開発を試みた.従来から様々な方法で通信を可視化する工夫がなされてきたが,ここではIPv4アドレス32bitの下位8bitを取り出したもの(256点)を横軸とし,port番号16bitのうち下位8bitを取り出したもの(256点)を縦軸とした.それぞれの点では単位時間あたりの流量を色で表す.この点をクリックすると,詳しいトラフィック状況が確認できるようになっている.すべてのトラフィックのおおまかな概要を人間が一目で確認できるようになったと同時に,その点をクリックして詳しい状況が確認できる.このツールによってポートスキャンなどの異常なトラフィックを簡単に認識することができた.