著者
菊池 豊 中川 郁夫 樋地 正浩 八代 一浩 林 英輔
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.1171-1177, 2002-11-15

地域間相互接続実験(RIBB)は,JGNにより地域網を互いに接続することにより,地域のインターネット活動への相乗的な効果を与えることを目的とした研究開発活動である.本稿ではRIBBの活動についてまずその概略を示す.そして,RIBBでの活動でも特に活発な,地域イベント動画像の全国配信の実証実験について述べる.さらに,これらを通して,JGNが地域インターネット活動に与えたインパクトについて解説する.
著者
菊池 豊 藤井 資子 山本 正晃 永見 健一 中川 郁夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DSM, [分散システム/インターネット運用技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.103-108, 2007-07-19
被引用文献数
1

われわれは,インターネットの通信遅延の実測値に基づき, ISPのネットワークトポロジを推定することを試みた.本研究では, ISPのネットワークトポロジのモデルを仮説として示し,複数ISPを利用して計測した遅延時間と利用可能な公開データに基づいて,仮説がどの程度妥当なものかの検証を行った.
著者
石井 千万太郎 清水 浩志郎 菊池 豊 所 輝雄
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.451-460, 1993-06-01 (Released:2010-06-15)
参考文献数
18

雄物川放水路は秋田市とその付近の平野の洪水氾濫防止と、流送土砂の堆積による港の機能障害に苦しんでた土崎港 (現秋田港) を雄物川本川から分離することを目的として開削された.本文は、秋田県民による雄物川改修事業の要望から、放水路事業の計画策定とその採択・着工に至る経緯、さらに、放水路工事と関連事業、特に土崎築港と放水路掘削土砂の埋め立てによる工場用地の造成事業の展開の経緯を時代背景や秋田市発展との関道から記述したものである.
著者
竹内 浩二 竹内 純 菊池 豊 秋山 清 網野 範子 沼沢 健一 伊藤 綾
出版者
関東東山病害虫研究会
雑誌
関東東山病害虫研究会報 (ISSN:13471899)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.56, pp.99-102, 2009 (Released:2010-12-28)
参考文献数
8

東京都多摩地域でソルゴー障壁を組み合わせた露地ナス生産圃場において,ソルゴー上の昆虫と天敵を調査したところ,ヒエノアブラムシが5~10月に発生し,これを捕食するテントウムシ類やクサカゲロウ類,ヒラタアブ類など30種以上の土着天敵が確認された。また,現地ではソルゴー品種として主に‘風立’を使っていたが,この妥当性を試験圃場,現地栽培圃場で調査したところ,アブラムシ類の発生,草丈など生育状況による防風性,出穂の状況から,東京都においては‘風立’が適当と考えられた。また,試験圃場において露地ナス栽培におけるソルゴー障壁の効果を検討した。ソルゴー障壁区では定植後の農薬散布を実施しなかったが,アブラムシ類の発生は対照区(定植後のアブラムシ剤3回)に比べて少なく,ミカンキイロアザミウマ,カンザワハダニの発生も対照区並に抑えることができた。しかしながら,ホコリダニが多発することがあり,ソルゴー障壁栽培を導入し減農薬栽培を行うにあたってはテントウムシ類やクサカゲロウ類,ヒラタアブ類などに影響が少なくかつホコリダニに効果の高い薬剤の選択といった対応が必要と考えられる。
著者
福家 孝彦 菊池 豊
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.38(2006-DSM-040), pp.133-138, 2006-03-29

本研究では、IPv4 PAアドレス体系に基づくネットワークに対して、インターネットへのマルチホームを行う手法を提案する。本提案では、アドレスプレフィックスの長い経路を広告しないため、インターネットバックボーンに与える影響が小さい。また、トンネリングによる仮想接続上にトラフィックを流すことで、冗長経路の有効利用や障害時の高速切り替えを実現する。これらの機能について、所定の性能が確保できることを検証した。本研究の内容は、企業や地域ISPなどのPAアドレス環境において特に有効であり、バックボーンへの負荷をかけずに高品質なインターネット環境を提供できる。
著者
今井 一雅 澤本 一哲 矢野 漣 菊地 時夫 菊池 豊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.592, pp.39-44, 2000-01-28
被引用文献数
4

高速無線LANシステムを用いた、City規模の大規模な地域情報化ネットワーク(KCAN:Kochi City-size Area Network)が高知市・南国市にまたがって構築され運用が行われている。使用している無線LANユニットは、スペクトル拡散通信方式の2.4GHz帯小電力無線通信システムのものである。無線LANユニットの基本的な通信速度は2Mbpsであるが、中継してもその高速性が失われないようなネットワーク構成とした。本稿では、その構築手法と運用技術について報告する。
著者
菊池 豊 大石 憲且 岡村 健志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.21, pp.1-4, 2011-02-21

地域情報化は多く場合,活動に関係する複雑な要素を持っており,活動内容を成果に結びつけることや結果の評価が難しいという側面を持っている.今回,これまでの活動の経験から,地域情報化で意識される諸問題の整理と,それに対する考え方を与えることを試みる.Activities of Community Informatization contains complex issues in the activities in many cases, therefore it is difficult to result effectively and to evaluate them. In this paper, the authors try to study the issues around the community informatization according to the past experiences.
著者
永見 健一 松嶋 聡 菊池 豊 中川 郁夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.87, no.5, pp.572-579, 2004-05-01
被引用文献数
4

インターネットやインターネット技術を用いた企業網が多数使われるようになり,ネットワークの信頼性の向上が望まれている.インターネットを提供するISP(Internet Service Provider),企業網等に使われるVPN事業者などは,ユーザヘの提供ネットワークの監視を行うことにより,機器や回線故障などを迅速に検出し,ネットワークの信頼性を向上させている.従来の典型的なネットワーク監視は,SNMPやICMPを用いて,ネットワーク監視端末から機器への到達性を見ている.しかし,ネットワーク内で転送されるユーザのパケットは,機器や回線の故障だけではなく,経路情報の誤りによっても目的地に到達できない.そこで,ネットワーク監視は,機器や回線故障だけではなく,経路情報も監視する必要がある.本論文では,単一組織が管理するAS内部の経路情報であるOSPFに着目し,経路情報監視システムを提案・実装した.この実装を複数のネットワークに接続し,そのネットワークの経路情報の安定度を測定し,経路情報の監視が重要であることが分かった.更に,典型的なネットワーク監視では観測されない経路情報の問題点を検出し,その問題点を解決することで,ネットワークの安定性を向上した例を述べる.