著者
杉本 武
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文芸言語研究 言語篇 (ISSN:03877515)
巻号頁・発行日
no.37, pp.1-12, 2000

日本語の受動文には、次のa.のような、「所有者受動文」などと呼ばれる受動文のタイプが存在する。 (1) a. 太郎は暴漢に頭を殴られた。 b. 暴漢が太郎の頭を殴った。 (2) a. 太郎は先生に息子をほめられた。 b. 先生が太郎の息子をほめた。 これらの受動文は、見かけ上、b.のような文の目的語を修飾する名詞句が主語になっている。 ...
著者
城生 佰太郎
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文芸言語研究 言語篇 (ISSN:03877515)
巻号頁・発行日
no.37, pp.67-85, 2000

小稿は、城生伯太郎(1999-a)、同(1999-b)に続く連載形式をとる研究ノートの3回目である。本稿との関連を明らかにするために、以下に前回までの目次を揚げておく。 1.アルタイ諸語概説 1.1.定義と呼称 1.2.文献資料 1.2.1.モンゴル語 ...
著者
衣川 隆生 衣川 隆生
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文芸言語研究 言語篇 (ISSN:03877515)
巻号頁・発行日
no.43, pp.71-85, 2003

1990年の出入国管理及び難民認定法の改正、施行以降、就労を目的として滞在する外国人(以下、就労外国人と呼ぶ)は増加の一途をたどっており、2002年の国勢調査によると、その数は694,916人に達している。このような就労外国人の増加に伴い、労働、福祉、医療、住宅、教育、文化など、彼等に関わる数多くの問題の解決を図る第一歩として、豊田市保見団地に存在する外国人住民の日本語文字(ひらがな、かたかな、漢字)による読み書き能力の実態を明らかにし、実態に即した日本語教育および社会教育プログラムを開発することを目的として行われたものである。本稿では、このうち、2000年12月から実施された横断的調査の結果から書字能力調査を取り上げ、就労外国人における一般的傾向を把握するとともに、先行研究で示唆された可能性を再検討することを目的としている。分析の結果、1)カタカナによる姓名書字に関しては約半数の人が可能であるが、その他の表記では2割強の人しか自分の姓名の全部を正確には書けない、2)住所に関してはどの表記でも、2割以下の人しか書字できず、来日時期、職業に関しては、1割以下の人しか書字できない、3)前回の調査時点1995年から、2001年の調査時点までの就労外国人における書字能力は、変化していない、という結果が得られた。本稿の最後では、調査結果に基づき、今後の課題を議論する。 ...

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著者
こまつ ひでお
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文芸言語研究 言語篇 (ISSN:03877515)
巻号頁・発行日
no.12, pp.p133-163, 1987
著者
小池 康
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文芸言語研究 言語篇 (ISSN:03877515)
巻号頁・発行日
no.44, pp.193-219, 2003

本稿は、小池(2002a、b、2003)において提示した、いわゆるモダリティ副詞の明治期以降における変遷過程の解明およびそのモデル化を目指す研究の一環として、モシカスルト・ヒョットスルト・コトニヨルト、およびこれらの変異形に関して考察しようとするものである。 ...
著者
塩澤 和子
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文芸言語研究 言語篇 (ISSN:03877515)
巻号頁・発行日
no.45, pp.1-28, 2004

本稿では日本の新聞コラムを取り上げ、その文章構造について語句の反復表現を手がかりに考察することを目的とする。 コラムは、『広辞苑』(第5版)によると「①円柱 ②新聞・雑誌の囲み記事。短評欄」とあり、『大辞林』(第2版)には「①新聞や雑誌で、短い評論などを載せる欄。また、その記事。罫で囲まれることが多い。 ...