4 0 0 0 OA 学名の構成法

著者
大島 康臣
出版者
日本線虫学会
雑誌
日本線虫研究会誌 (ISSN:03882357)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.30-35, 1972-06-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
8
著者
岡本 好一 八重樫 隆志
出版者
日本線虫学会
雑誌
日本線虫研究会誌 (ISSN:03882357)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.35-42, 1981

1) 本邦産の主な<I>Meloidogyne</I> 6種について, 第2期幼虫の正面像をSEMで比較検討した。<BR>2) labial discととmedial lipは各種とも融合し, その形状は<I>M.Javanica</I>以外の5種はいずれも唖鈴型 (dumbbell-shaped) で, <I>M.incognita, M.arenaria, M.mali</I>および<I>M.camelliae</I>で大きく, <I>M.hapla</I>で小さい。lateral lipとmedial lipの接合は, labial discの側端に垂直である。<I>M.javanica</I>では蝶ネクタイ型 (bowtie-shaped) で, lateral lipとmedial lipの接合はlabial discの側端に鈍角である。<BR>3) cephalic sensillumは<I>M. hapla</I>と<I>M. camelliae</I>で不明瞭であったが, 他種では認められた。<BR>4) lateral lipの形状は, <I>M. incognita</I>と<I>M. arenaria</I>が丸く, 長く, <I>M.hapla</I>は丸く, 短い。<I>M.javanica</I>と<I>M.mali</I>は大きく, medial lipの側端よりもつき出し, その形状はM.jamnicaでは三角形, M.maliでは丸味を帯びる。<BR>5) head regionの体環の有無については, <I>M.incognita</I>の供試populationでは不規則かつ不完全ながら体環が認められたが, 他の種類では認め得なかった。<BR>6) 以上の結果から, 供試した本邦産6種の<I>Meloidogyne</I>の第2期幼虫の正面像は, 種によってそれぞれ異なり, そのうち4種の特徴はEisenback and Hirschmann3) の記述とほぼ一致し, SEMによる正面像の観察で種の識別が可能と認められた。
著者
松浦 邦昭 細野 隆次
出版者
The Japanese Nematological Society
雑誌
日本線虫研究会誌 (ISSN:03882357)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.17-22, 1987

1.<SUP>3</SUP>HラベルしたAChを用いる、JOHNSON & RUSSELLの方法はマツノザイセンチュウのAChE活性を高感度(測定可能な最低素酵素蛋白量で1.0μg)で測定できた。<BR>2.線虫体の磨砕物を素酵素液として、AChEの活性を検討したところ、至適pHは約7.0、至適温度は約35℃ であった。素酵素液を遠心分画した後に酵素活性を比較した結果、最大比活性は105,000×gで60分遠心後の沈澱部に認められた。25℃ における最大反応速度は8.7nmole・ACh/min/mg・蛋白、ミカエリス定数は6.25μMであった。<BR>3.AChEの素酵素液に対する各種薬剤の阻害作用を調べた。ダィスルフォトンを除く3種の有機りん剤の阻害活性はチオノ型よりオクソン型の方が100~300倍高かった。即ち、チオノ型のI<SUB>50</SUB>値は、フェンスルフォチオンで8.4×10<SUP>-5</SUP>M、チオナジンで3.4×10<SUP>-4</SUP>M、メスルフェンフォスで2.4×10<SUP>-4</SUP>M、ダイスルフォトンで2.8×10<SUP>-4</SUP>Mであったのに対して、オクソン型では、フェンスルフォチオンで4.8×10<SUP>-7</SUP>M、チオナジンで1.1×10<SUP>-6</SUP>M、メスルフェンフォスで2.0×10<SUP>-6</SUP>M、ダイスルフォトンで1.8×10<SUP>-4</SUP>Mであった。<BR>4.有機りん剤以外でもAChE阻害活性が認められ、I<SUB>50</SUB>はメソミルで6.0×10<SUP>-7</SUP>M、酒石酸モランテルで2.4×10<SUP>-6</SUP>M、塩酸レバミゾールで2.3×10<SUP>-5</SUP>Mであった。
著者
佐野 善一
出版者
The Japanese Nematological Society
雑誌
日本線虫研究会誌 (ISSN:03882357)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.41-47, 1975-10-15 (Released:2011-08-11)
参考文献数
15

1) サツマイモネコブセンチュウとラセンセンチュウを用い, ふるいわけベルマン法の特性を, ベルマン法, 二層遠沈浮遊法と比較検討した.2) ふるいわけベルマン法の分離効率は, 活動力のあるサッマイモネコブセンチュウでは二層遠沈浮遊法と同程度と考えられる. 分離虫数の振れはCVで10%前後で, 定量的な検出に用いられる.3) 低温期には, サツマイモネコブセンチュウ第2期幼虫の活動力は低下していることが明らかになった. しかし, 活動力は短期間 (48-72時間) の加温で回復する. ラセンセンチユウは低温期間中でも比較的活動力が高い.4) 冬季・春季の土壌中のサツマイモネコブセンチュウ第2期幼虫には, 死亡個体あるいはそれに近い個体が存在し, その割合は無視できない.5) この方法によれば, 低温による活動力の低下に影響されることなく, サツマイモネコブセンチュウの生幼虫を定量的に検出することが可能と考えられる.
著者
石橋 信義 近藤 栄造
出版者
The Japanese Nematological Society
雑誌
日本線虫研究会誌 (ISSN:03882357)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.35-38, 1976-10-15 (Released:2011-08-11)
参考文献数
10

ネコブセンチュウ雄成虫の繁殖上の役割を明らかにするため, 単幼虫接種継代飼育で得られたMdoidogyne incognitaとM.haplaの2期幼虫1, 10, 20, 40, 60, 80,100,160頭をガラス管 (径7mm, 長さ10cm) 内のトマト幼苗に接種し, 施肥 (Hyponex 1,000倍液) または無施肥にして35日後に褐色卵嚢と雄成虫の出現率, 接種頭数あたり繁殖率等を調査した.褐色卵嚢と雄成虫は接種頭数の増加とともに増加した. 単幼虫接種区においても無施肥では.褐色卵嚢がごく低率ではあるが出現した.従って, 環境耐性が白色卵嚢よりも大であるとみられている褐色卵嚢の生成に, 雄成虫の関与は考えられない. 両線虫とも卵嚢着生率は10~20頭接種区が最も高かった.卵嚢内卵数は単幼虫接種区でやや少なく, 従って繁殖率 (卵嚢着生率×卵嚢内卵数) も10~20頭接種区で最大となった.M.incognitaは13世代まで, M.haplaは7世代まで単幼虫接種継代飼育を続けてきたが, 繁殖力が低下する傾向は認めていない.本実験では,雄成虫の役割について積極的に肯定すべきデータは何ら得られなかったが,完全に否定すべきものもまだ得ていないと思われる.
著者
山田 英一 高倉 重義 手塚 浩
出版者
The Japanese Nematological Society
雑誌
日本線虫研究会誌 (ISSN:03882357)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.12-15, 1972

北海道, 後志支庁管内, 真狩村字豊川の一農家ほ場より1972年7月14日に採集されたジャガイモの生育不良株 (品種: べにまる) の根に線虫のシストが多数認められ, 形態の測定値と特徴から, 本種をわが国未記録のジャガイモシストセンチュウ (<I>Heterodera rostochiensis</I> Wollenweber) と同定した。本種の寄生によりジャガイモ地上部の生育不良がほ場の一部でとくに目立ち, 土壌中の線虫密度も他のか所よりも高い。線虫の第2期幼虫, 雌および雄成虫, シストの形態的特徴はこれまでの同種についての報告とほぼ一致した。