出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1044, pp.134-137, 2010-11-29

新しい幹部が着任し,「SYNCを正式に製品化する」という決定が下ったことで,米Ford Motor Co.の開発チームの士気は一気に高まった。SYNCは柔軟性の高い車載情報システム向けのプラットフォームであり,これを用いれば旧態依然の開発体制から抜け出せるためだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.823, pp.219-223, 2002-06-03

2001年2月。製品化まであと半年しかないのに,開発を指揮する松本雅和は,またしても壁にぶつかった。ようやく見つけた「洗剤ゼロ」の切り札である電気分解でも,どうしても落とせない汚れが見つかったのである。確かに,電気分解は汗などの有機物は分解できる。ところが,泥汚れなどの無機物にはほとんど効果が見られない。 もう時間がない。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1153, pp.69-73, 2015-03

米Google社が開発を進めるモジュール型のスマートフォン「Project Ara」。その第2回開発者会議が2015年1月に開催された。この中で、Project Araの開発状況と製品化に向けたスケジュールが明らかになった。2015年後半に、プエルトリコでの試験販売が始まる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.963, pp.58-63, 2007-10-22

機器で生じた余剰なエネルギーを電力として再利用する電力回生技術が今,熱い。もともとは鉄道車両や工作機械などで使う出力100kWを超える大型モータで培われた技術だがここ最近,数百W程度と出力が低い機器への採用が進み始めている。ハイブリッド車や電動アシスト付き自転車といった輸送機器はもちろんのことAC-DCコンバータにも応用範囲が広がっている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.738, pp.94-98, 1999-03-08

「この曲は1カ月の期間限定コンテンツとして発売したい。こっちの曲は消費者が友達3人にコピーをプレゼントできるように…」——。 いろいろな音楽配信のメニューを用意するコンテンツ配信システムが続々と登場している(図1,表1)。配信システムの基本構成はどれもほぼ同じである。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.751, pp.125-130, 1999-09-06

VTRの生き残りをかけた挑戦が始まった1)。1999年に入り,D—VHS方式の据置型VTRが続々登場している。1999年6月と8月には日本ビクターと日立製作所が,同7月には米Panasonic Consumer Electronics Co.とソニーが製品を発表した3)〜5)。
著者
茶谷 公之 竹居 智久 根津 禎
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1014, pp.115-117, 2009-10-05

ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は,2009年9月に据置型の「プレイステーション 3」(PS3),10月(国内では11月)には携帯ゲーム機「PSP go」と,新機種を相次いで投入する。いずれも従来機より大幅に小型・軽量化されている。新機種を投入した狙いと実現技術,今後のゲーム事業の戦略などについて,同社の茶谷氏に話を聞いた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.756, pp.119-123, 1999-11-01
被引用文献数
1

1996年12月。「ソニーらしいノート・パソコン」を目指したブレーン・ストーミングは佳境に入ってきた。「世界一の薄さ」を目標に,接続端子を減らす,マグネシウム合金を使うといったアイデアが次々に飛び出す。紙で作ったモックアップは,既存の製品と比べて驚くほど薄い。気をよくした一同は,藤沢の中華料理店で,成功を誓い合った。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.782, pp.167-171, 2000-11-06
被引用文献数
1

「全自動洗濯機なのに,シャカシャカはないでしょ。そんなことお客さんにやらせるの?」「塩を使うってのもどうかなぁ。普通の人は,洗濯機に塩を入れるなんて言ったら,さびちゃうんじゃないかって疑うよ」 幹部席からの容赦ない攻撃が延々と続く。こうしたすべての指摘は,ある一点に集中していた。それは,デモで見せたイオン交換樹脂をリフレッシュするシーンだった(図1)。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1072, pp.81-88, 2011-12-26

「初期出荷の1万個は即日完売した」(エステー)、「生産量を1ケタ引き上げた」(日立アロカメディカル)─。 2011年3月に起きた福島第一原子力発電所の事故によって飛散した放射性物質は、大気中を漂って東日本の各地へと広がった。福島県近隣をはじめ、北関東や首都圏の一部では、セシウム(Cs)134と137による空間線量が高い地域がある。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.811, pp.197-201, 2001-12-17

視線の先には,1台のAV(オーディオ・ビジュアル)機器があった。大きさは,音楽用CD(コンパクト・ディスク)ケースを4枚ほど重ねたくらい。ノート・パソコンのようにL字型に開いた機器。そのフタの部分にはめ込まれた5.8インチ型のカラー液晶パネルに映っていたのは,ハリウッド映画の名シーンだった。 「スゴいなぁ。ソニーあたりの新製品ですか」 「いやいや。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.734, pp.35-42, 1999-01-11

「このままではハード・ディスク装置(HDD)との差が広がるばかりだ——」。光ディスク関連の研究者が危機感を募らせている。 1990年代の初めには,光ディスク装置の面記録密度はHDDよりケタ違いに高かった。しかし,HDDの面記録密度が年率60%増という驚異的なペースで伸び続けた結果,あっさりと1997年ころに逆転された。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.858, pp.203-207, 2003-10-13

「だってさ,ほかのメーカーが使ってるのは35mmフィルム・サイズだったり,APSフィルム・サイズだったりするじゃない」「そうですね。でも,3分の4ならば撮像素子の技術が進展すれば,1600万画素も難しくないですよ。これなら中判カメラの画質も視野に入るし」 新しい千年紀を迎えた2000年。
著者
趙 章恩
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1072, pp.19-22, 2011-12-26

ソウルから西へ約40km。デジタル教科書を使った先進的な授業の様子を見るために、仁川(インチョン)市にあるヨンハク小学校、サムサン小学校、トンマク小学校という3校を訪問した。これらの小学校は、韓国政府によって「デジタル教科書研究学校」に指定されている。 教室に入ると、正面には電子黒板が設置され、生徒一人ひとりにはノート・パソコンが配布されている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.875, pp.90-95, 2004-06-07

国内電子産業が久しぶりに活気を取り戻し始めた。復調を支えているのが,世界に冠たるデジタル家電。その快進撃はまだまだ止まりそうにない。機器の付加価値に直結するコア部品を内製し,徹底的に抱え込む。この差異化技術を手駒にして世界に打って出る。2003年に達成した年率+6.5%成長を今後も続ければ,2008年には国内の電子産業が初めて総生産金額26兆円を突破する。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1032, pp.110-113, 2010-06-14

「いやー,お疲れさま。無事に発表会が終わってホッとしたね。さあ,飲んで飲んで」 2008年10月21日。キングジムは,文字入力に特化した携帯機器「ポメラ」の最初の機種となる「DM10」の発表会を開催した。 DM10の発表会終了後,キングジム本社のすぐ近くにある中華料理店でささやかな"打ち上げ"が開催されていた(p.110の写真)。
著者
新井
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.808, pp.65-72, 2001-11-05
被引用文献数
2

DVDの次世代を狙う光ディスクを製品化するときが迫っている。緊張感が増す中,装置や媒体メーカーは低コスト化技術の確立に心血を注ぎ始めた。その傾向は,2001年10月16日〜19日に台湾台北市で開催された光ディスクの国際会議「International Symposium on Optical Memory(ISOM)2001」注1)の講演にもはっきり表れた(表1)。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1050, pp.102-105, 2011-02-21

2000年11月に入り,富士通で携帯電話機を開発する林田健(現・同社 モバイルフォン事業本部 マーケティング統括部 第一プロダクトマーケティング部 部長)らは悩んでいた。富士通がNTTドコモからシニア層をメイン・ターゲットとする携帯電話機「らくらくホン」2号機の開発を打診されたのは,2000年10月末の話。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.883, pp.57-62, 2004-09-27

マルチコア型マイクロプロセサ,無線ブロードバンド,Wireless USB,次世代2次電池——。 2004年9月7日〜9日に米国サンフランシスコで米Intel Corp.が開催したパソコン開発者向け会議「IDF(Intel Developer Forum)Fall 2004」は,パソコンやデジタル家電の明日を担う技術提案であふれ返った。