著者
坂部 創一 山崎 秀夫
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.27(第27回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.341-346, 2013-11-26 (Released:2015-02-07)
参考文献数
17

新型うつ傾向と従来型うつ傾向に対する,情報環境におけるテクノ依存症傾向の影響度を比較することを主目的に,情報系大学生を対象に調査し,共分散構造分析で検証した。その結果,テクノ依存症傾向が高まることで従来型うつ傾向よりも新型うつ傾向をかなり悪化させることが検証され,インターネット利用目的により影響度が異なることも示された。このことから,情報化社会における新型うつ傾向の予防策として,テクノ依存症の回避と現実逃避目的のインターネットの利用を控えることの重要性が示唆された。
著者
鬼塚 健一郎 星野 敏 橋本 禅
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.27(第27回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.335-340, 2013-11-26 (Released:2015-02-07)
参考文献数
8
被引用文献数
1

農村地域においてもインターネット利用環境の整備が進んでおり,SNS 等のソーシャル・メディアには地域のための新たな交流の場としての役割が期待される。一方で,そのようなツールの利用が個人的なものに偏ると,逆に地域意識が低下し,地域コミュニティが一層弱体化することも懸念される。本研究では,SNS の利用タイプ間における地域意識の差について比較分析を行った。その結果,1)地域意識は外向き・内向きで異なること,2)実名SNS の利用者では,特に外向きの地域意識が高いこと,3)いずれの地域意識についても農村部の方が都市部より高いこと,4)将来,実名SNS の利用により地域外との交流の活発化が期待できることなどが明らかとなった。
著者
渡邊 一仁
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.27(第27回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.227-232, 2013-11-26 (Released:2015-02-07)
参考文献数
7

本研究では,東日本大震災の津波による閖上地区のアカガイ漁業への影響把握を目的として,漁業基盤の現状,アカガイ資源の解析,および放射性物質の検出状況を整理した。漁業基盤では,漁船隻数を中心に緩やかな回復が期待された。また,アカガイ資源は分布密度や殻長組成の推移から増大していると判断された。放射性物質の検出状況についても,アカガイは基準値以下であり,アカガイ魚業の継続は十分可能であると考えられた。今後,漁獲物サイズを大型化する等の実施により,持続性を担保したアカガイ漁業の復興が期待される。