著者
坂部 創一 山崎 秀夫
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.32(第32回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.137-142, 2018 (Released:2018-12-07)
参考文献数
27

テクノ・ネット依存症傾向が高い学生ほど,新型うつ傾向とQOL(Quality of Life:生活の質)が悪化する傾向を示し,共感的ネット利用とレジリエンスや共同運動愛好度(複数人での運動を好む程度)が高い学生ほど,新型うつ傾向が抑制されQOL が高い傾向を示すとの仮説を設定した。情報系大学生を対象に縦断調査を行い,共分散構造分析で分析した結果,仮説は検証された。このことから,情報化社会における新型うつ傾向の予防策として,テクノ・ネット依存症傾向の回避や共同運動愛好の促進とレジリエンス向上の重要性が示唆された。
著者
坂部 創一 山崎 秀夫
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.27(第27回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.341-346, 2013-11-26 (Released:2015-02-07)
参考文献数
17

新型うつ傾向と従来型うつ傾向に対する,情報環境におけるテクノ依存症傾向の影響度を比較することを主目的に,情報系大学生を対象に調査し,共分散構造分析で検証した。その結果,テクノ依存症傾向が高まることで従来型うつ傾向よりも新型うつ傾向をかなり悪化させることが検証され,インターネット利用目的により影響度が異なることも示された。このことから,情報化社会における新型うつ傾向の予防策として,テクノ依存症の回避と現実逃避目的のインターネットの利用を控えることの重要性が示唆された。
著者
坂部 創一 山崎 秀夫
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.36(2022年度 環境情報科学研究発表大会)
巻号頁・発行日
pp.167-172, 2022-11-30 (Released:2022-12-05)
参考文献数
17

本研究の仮説の「ネット依存症傾向と新型うつ傾向,および生活ストレスが高い学生ほど,デジタル認知症傾向が悪化する」と,「レジリエンスと共同運動愛好度およびQOL が高い学生ほど,ネット依存症傾向や新型うつ傾向およびデジタル認知症傾向が抑制される」は,大学生を対象にした縦断調査に基づく共分散構造分析の手法でほぼ検証された。また,これら3 種類の傾向の連鎖的な悪影響に対する予防策として,特にレジリエンスの向上と共同運動愛好度の重要性が示唆された。
著者
坂部 創一 山崎 秀夫
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.26(第26回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.143-148, 2012 (Released:2014-09-20)
参考文献数
14

うつ傾向に対する,情報環境におけるテクノ依存症傾向と学生生活の一般的ストレスの影響度を比較することを主目的に,情報系大学生を対象に調査し,共分散構造分析で検証した。その結果,テクノ依存症傾向が高まることでうつ傾向をかなり悪化させることが検証され,インターネット利用目的により影響度が異なることも示された。また,一般的ストレスよりもテクノ依存症傾向の悪影響の方が倍以上高いことが検証された。このことから,情報化社会におけるうつ傾向の予防策として,テクノ依存症の回避と現実逃避目的のインターネットの利用を控えることの重要性が示唆された。
著者
北上 大樹 坂部 創一 山崎 秀夫
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.29(第29回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.309-314, 2015-11-25 (Released:2015-11-25)
参考文献数
13

本研究の目的は,情報環境における情報行動がレジリエンス(精神的回復力)へ及ぼす影響度を分析することである。対象となる情報行動は,現実逃避型ネット利用と相談型メール利用である。レジリエンスに対して,前者は低下させ,後者は向上させるとの仮説を設定した。情報系大学生を対象に調査を行い,共分散構造分析で分析した結果,仮説は検証された。また,レジリエンスに対する相談型メール利用の影響度は,利他的価値観より低いが良書読書効果よりもやや強く,軽視できない向上効果が示唆された。
著者
上東 伸洋 坂部 創一 山崎 秀夫
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.30(第30回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.273-278, 2016-11-28 (Released:2016-11-28)
参考文献数
17

本研究ではSNS 交流が,共感力や現実の友人関係,QOL(Quality of Life)を連鎖的に向上させるという仮説を設定した。そして,情報系大学生を対象に集合調査法で調査し,共分散構造分析で検証した。その結果,SNS 交流がそれらの要素を向上させていることが検証された。また,SNS 交流のネットと現実の共感力へ及ぼす促進効果が現実友人関係やQOL に与える影響は,SNS 疲れやテクノ・ネット依存症傾向の悪影響よりもその向上効果が高いことが示された。さらに,ネット共感力が現実共感力を向上させる可能性も示唆された。
著者
大木 慎 乾 貴史 坂部 創一
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第26回全国大会
巻号頁・発行日
pp.383-386, 2011 (Released:2012-03-20)

We set up the following theoretical hypothesis that has never been studied so far; the altruistic transmitting information on the internet improves loneliness and quality of life (QOL). It was investigated and analyzed statistically based on questionnaire surveys of university students in the information sciences, and the hypothesis was analyzed by the structural equation model. The results appeared to verify our hypothesis. Therefore, the good influence of the altruistic transmitting information was suggested as the positive side of communication through the Internet.
著者
乾 貴史 大木 慎 坂部 創一
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第26回全国大会
巻号頁・発行日
pp.379-382, 2011 (Released:2012-03-20)

We set up the following theoretical hypothesis that has never been studied so far; the altruistic transmitting information (ATI) in internet environment improves social skill, real human relations, and quality of life (QOL). It was investigated and analyzed statistically based on questionnaire surveys of university students in the information sciences, and the hypothesis was analyzed by the structural equation model. The results appeared to verify our hypothesis, and it was suggested that ATI in internet have one's place as a bridge with altruistic behavior in the real world.
著者
廣田 智明 尾関 邦義 坂部 創一
出版者
一般社団法人社会情報学会
雑誌
社会情報学会(SSI)学会大会研究発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.167-172, 2013-09-13

There are previous studies that analyzed the influence on communication skills in face-to-face situation by the use of the Internet tool. Then, we add a new construct (degree of good relationship and interpersonal stress, emotional stress tolerance) to the analysis model, and revised the survey items of communication skills in face-to-face and non-face-to-face situation, and made the causal relationship clearer, analyzed a detailed influence. And, we conducted a cross-survey information university students, and analyzed by the structural equation model. As a result, we obtained the same results as previous studies.
著者
吉水 湧樹 坂部 創一 山崎 秀夫
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.28(第28回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.337-342, 2014 (Released:2014-12-03)
参考文献数
15

この研究の目的は,共同運動と論理的思考を好むことが情報環境におけるテクノ依存症傾向が及ぼす新型うつ傾向に対する抑制要因になるかどうかを調査することである。情報系大学生に対する調査データは共分散構造分析で分析され,論理的思考傾向を示す学生及び単独運動よりも共同運動を好む学生に,より低い新型うつ傾向がみられた。現今の情報化社会における新型うつ傾向を予防するために,共同運動と論理的思考への愛好が振興される必要があり,また共同運動愛好を奨励することによってテクノ依存症傾向が低下すると思われる。
著者
上東 伸洋 坂部 創一 山崎 秀夫
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 (ISSN:03896633)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.273-278, 2016

<p>本研究ではSNS 交流が,共感力や現実の友人関係,QOL(Quality of Life)を連鎖的に向上させるという仮説を設定した。そして,情報系大学生を対象に集合調査法で調査し,共分散構造分析で検証した。その結果,SNS 交流がそれらの要素を向上させていることが検証された。また,SNS 交流のネットと現実の共感力へ及ぼす促進効果が現実友人関係やQOL に与える影響は,SNS 疲れやテクノ・ネット依存症傾向の悪影響よりもその向上効果が高いことが示された。さらに,ネット共感力が現実共感力を向上させる可能性も示唆された。 </p>
著者
柴田 雅雄 坂部 創一 山崎 秀夫 守田 孝恵 張 建国
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.24(第24回環境研究発表会)
巻号頁・発行日
pp.339-344, 2010 (Released:2011-08-12)

本研究では,CMC (Computer-Mediated Communication) 利用の促進が文章表現力をどの程度向上させ,それが口語表現力と現実の人間関係,そしてQOL (Quality of Life) にどのように影響しているのかという問いを設定した。そして,情報系大学生を対象に調査を実施して,共分散構造分析で良書の読書効果も含めて要素間の因果関係を検証した。その結果,良書の読書のみ文章と口語の表現力を向上させ,メールとSNS (Social Networking Service) は文章と口語の表現力を向上させないことが示された。そのため,今後の情報化社会において「良書の読書」を推進することの重要性が示唆された。
著者
坂部 創一 山崎 秀夫
出版者
一般社団法人社会情報学会
雑誌
社会情報学会(SSI)学会大会研究発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.159-162, 2013-09-13

The main purpose of this study is to compare the risk exposure of a techno-centered tendency in the informational environment to depression and new type depression tendency. It was investigated and analyzed by the structural equation model based on questionnaire surveys of university students in the information sciences. The result verified that the deteriorating techno-centered tendency causes the increase more in the new type depression tendency, in comparison with depression. We also proved that the influence depend on the purpose of the internet use. As a preventive measure against the depression tendency in the information society, we concluded that it is essential to prevent techno-centered and refrain from using the internet for escaping from reality.