著者
木村 誠
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2009年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.20, 2009 (Released:2009-11-14)

本研究は、検索的な長期間の事例研究を行うことから、原作となるコンテンツのシリーズ化、すなわち複数回のバージョンアップの際の販売促進策の推移についての発見事実を整理し、コンテンツビジネス一般に通じる仮説の導出を試みる。 具体的には、我が国の代表的なコンテンツビジネスである「ポケットモンスター」の関連ビジネス(ポケモンビジネス)に焦点に当て、10年間に渡るコンテンツのバージョンアップに焦点を当てた事例分析を行う。この長期的な事例分析を通じて、原作コンテンツとその派生コンテンツの間の疑似相補性の誘導の変化パターンを整理し、疑似相補性の誘導レベルの3段階を抽出した。 本研究の主張は、原作コンテンツと派生コンテンツのバージョンアップ情報の共有から可能となる、コンテンツ間の疑似相補性の誘導レベルを向上させることがコンテンツビジネスの成功の要因の1つになり得るということである。
著者
柴 直樹 後藤 雅樹
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2009年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.32, 2009 (Released:2009-11-14)

シャープレイのラベル法を応用し,3×3以上の双行列を持つ一般の有限ゲームについて, コンピュータによる数値計算により混合戦略まで含めたナッシュ均衡を求めるプログラム を作成したので,報告する。非協力有限ゲームにおいて,混合戦略まで含めたナッシュ均 衡を解析的に求める方法は,2×2の双行列を持つゲームについてはよく知られている。 また,3×3以上のゲームについても,シャープレイによるラベル法が有効とされている。 しかし,ラベル法により均衡を求める手順は煩雑であり,一般の有限ゲームに対して適用 できるわけではない。そこで,ラベル法による手順をコンピュータ上に実装し,数値計算 により3×3の双行列を持つゲームについて,十分に実用的な精度で高速に近似解を求め ることに成功した。この方法を用いれば,さらに4×4以上の大きな双行列をもつゲーム にも利用できる可能性がある。
著者
安岡 寛道
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2009年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.58, 2009 (Released:2009-11-14)

企業が発行するポイントやマイレージのプログラムのビジネスモデルを分析・整理し、それらをグローバルに展開・活用する方法を提案する。まず、ポイント・マイレージの発行額は、2007年度に国内で6800億円を超え、顧客囲い込みや顧客情報の収集を目的として、航空会社や家電量販店のような民間企業だけでなく、公共サービス、行政機関、さらには教育機関にまで導入され始めている。これらに関連するビジネスは、顧客囲い込みによる本業の活性化のみならず、ポイント自体を販売したり、システム利用料を徴収するなど、いくつかのビジネスモデルに整理される。また、地域経済の活性化、カーボンオフセット(CO2排出量削減)などにまで実施・検討範囲が広がっており、これらを活用して、グローバルに展開する方法を提示する。
著者
河合 亜矢子 福永 康人 佐藤 亮
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2009年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.10, 2009 (Released:2009-11-14)

新たに創出したサービスが市場で成功するためには、多くの考慮すべき問題がある。まず、各ビジネスに特有の個別状況、そして、サービスの機能性、活動の一貫性、実行可能性といった実施側面を考慮しなければならない。本研究では、こうしたサービスシステムの包括的な整合性という観点から、サービスのイノベーション・システムを可視化し、分析する方法論としてSSM-IAを提案する。コミュニケーションツールとしてこの方法論を用いることで、自社サービス成立要因を明らかにし、さらに、自社の成功要因・改善点・新たなサービスの創出を議論することができるようになる。
著者
山本 仁志 諏訪 博彦 小川 祐樹 岡田 勇
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2009年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.72, 2009 (Released:2009-11-14)

我々は,SNSの友人関係から作られるネットワークをフレンドネットワークとし,フレンドネットワークと実際のコミュニケーション行動との関係を明らかにする。第一に、我々は300あまりのSNSサイトを分析対象とし、SNSサイトのネットワーク構造の特徴を分析した。第二に、フレンドネットワークと日記・コメントのコミュニケーションネットワークの関係から個人の性質をつかまえ、SNSにおける役割を分析した。その結果、SNS内のフレンドネットワーク構造に依存したコミュニケーションが行われているSNSと、ネットワーク構造を超えてコミュニケーションが行われているSNSの存在を確認した。さらに、それぞれのSNSにおけるコミュニケーション構造の特徴と活性化のパターンに違いがあることを明らかにした。
著者
向日 恒喜
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2009年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.56, 2009 (Released:2009-11-14)

本研究ではメタバースにおける個人行動の特徴を検討するため、セカンドライフ、ミクシィ、2ちゃんねるのユーザに対しアンケート調査を実施し、得られたデータを分析した。その結果、セカンドライフでは情報の表出、商取引が活発であるが、情報の獲得は低い傾向があること、また参加後のセカンドライフ以外のネット・コミュニティ及び対面での関係が充実する傾向があることが示された。さらに、達成動機が各行動に強い影響を与える傾向が確認された。