著者
高嶋 航 藤田 大誠 中嶋 哲也 金 誠 束原 文郎 浜田 幸絵 菅野 敦志 佐々木 浩雄 新 雅史
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究は、20世紀前半の帝国日本におけるスポーツの全体像を実証的に解明することを最終目的とし、本年度は上記の課題を遂行する上でミッシングリンクとなっている満洲のスポーツについて、関連資料を調査収集しつつ、研究テーマを探ることを主たる活動目標とした。資料収集においてとりわけ重点を置いたのは、1907年から1943年まで刊行された『満洲日日新聞/満洲日報』である。満洲スポーツの全体像を窺うには、まずこの資料を十分に踏まえておかねばならない。しかしながら、『満洲日日新聞』は大連(のち奉天)に拠点を置いているため、満洲国の首都である新京や、いわゆる「北満」と呼ばれた地域に関する情報は決して多くない。そのため、新京で刊行されていた『新京日日新聞』(1933~1940年)の収集も並行して進め、収集した記事を年表の形に整理している。研究会は五月、八月、一二月と三回開催し、満洲や帝国日本のスポーツに関わる研究発表を行った。資料から明らかになった満洲スポーツのいくつかの側面について、日本や朝鮮の事例と比較しながら、考察を進め智識を共有した。海外調査は三月に大連、丹東、瀋陽で実施し、戦前のスポーツ関連施設の現状を調査した。繰越分については、中国での再調査に使用する予定であったが、中国での図書館利用が見込めなくなったため、IOCオリンピックセンター(スイス)での調査に変更した。この調査では、日本と満洲国のオリンピックおよび極東大会参加に関する資料を収集した。

言及状況

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来月刊行の『満州スポーツ史』は科研費研究「帝国日本と東アジアスポーツ交流圏の形成」の書籍化で、武道についての章もあります 第7章 「満洲国」の武道界――満洲帝国武道会の成立と展開を中心に 中嶋哲也 コラム7 日本人以外の武道実践と角道・銃剣道 中嶋哲也 https://t.co/4PcrthW4vk https://t.co/1xma8OGAS6
科学研究費助成事業の共同研究において( 帝国日本と東アジアスポーツ交流圏の形成 https://t.co/wgShHjgFKv)、本学科の藤田大誠先生が、12月26日(日)14:00-18:00で「満州国とスポーツ」の公開シンポジウムを行います✏️ 皆様ぜひご参加ください

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