著者
伊藤 進 Susumu Ito
出版者
中京大学教養部
雑誌
中京大学教養論叢 (ISSN:02867982)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.577-612, 1997
著者
伊藤 忠夫 Tadao Itoh 中京大学教養部
出版者
中京大学教養部
雑誌
中京大学教養論叢 = Chukyo University bulletin of the Faculty of Liberal Arts (ISSN:02867982)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.1155-1203, 1996-04-26

言語変化における目的論という古代からの問題は最近, 幾人かの理論家によって改めて提起されており, 歴史言語学に関する多くの会議で議論の焦点となっている。Lass の新実証主義に対する Anttila と Itkonen のような学者の目的論支持の主張は, Peirce の哲学に頼ることによって強化され, より広い視野を得ることができる, というのは, 彼の記号の理論と目的因の独創的概念は, 言語構造と言語変化の目標の本性に直接的に適用されているからである。記号と記号行為の Perice の理解, と同時に Aristotles の文脈における動力因関係と目的因関係についての彼の説明を詳しくたどることを通して, 言語変化の「テロス」'telos' は, 図形化, つまり, 意味の諸関係が形態の諸関係に映される記号行為学的図形の形成, として浮かび上がってくる。目的論は, 従って, 言語構造の本体の不可分の一部として見られる時には, 汎時的な記号行為的全一体としての言語の十分な理解に対する理論的基盤という原理的地位をもっていることが明らかにされている。