著者
上神 貴佳 陳 柏宇 堤 英敬 竹中 治堅 浅羽 祐樹 朴 志善 成廣 孝
出版者
國學院大學
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

2019・2020年度は全体会合を3回、台湾チームとの会合を1回実施し、そのほかにも複数回の個別ミーティングを実施した。まず、2019年6月に全体会合を開催し、データベース構築のためのフォーマット作成、作業チームの編成について議論した。同年10月の全体会合では、北東アジアを中心に、各国の政治制度、政党政治の基本的な配置を確認した。これらを受けて、同年11月にフォーマットの素案を提示し、研究チームの了承を得た。しかし、試行的な文献調査などの結果から、北東アジアと東南アジアでは、政党の成り立ちや組織の有り様が異なることが判明した。そこで、組織構造だけではなく、オンライン上の選挙戦略の有無や類型を捉えるべく、新たに項目を追加した。また、2020年1月の台湾チームとの会合においては、現地インフォーマントの協力を得るべく、その来日に合わせて実施した。その後、新型コロナウィルス感染症に起因する渡航制限のため、海外出張の中止など、作業に大きな制約が生じた。困難な状況ではあったが、北東アジアを先行させてデータ収集を進め、同年10月には、全体の進捗状況を確認するためのオンライン会議を実施した。前後して、東南アジア政治の専門家を招聘し、改めてフォーマットの妥当性について確認した。なお、アジアの政党発展を理論的に説明する枠組み論文の執筆については、2019年度に合計9回、個別の会合を実施した。本科研の関連業績のうち顕著なものとして、日韓台の比較政党政治に関する論考、日本政治に関する論考がそれぞれ海外の有名学術出版社から出版された(分担執筆)。
著者
大舘 右喜
出版者
國學院大學
巻号頁・発行日
1996

博士論文
著者
井上 明芳
出版者
國學院大學
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

森敦文学について、代表作「われ逝くもののごとく」を中心に自筆資料を翻刻し、生成過程を明るみにした。同時に、本作品の舞台である山形県庄内地方の現地調査を行い、現地というリアリティから小説作品としてのフィクションを見出した。その際、現地の風習や方言などもあわせて調査し、作品の註釈とした。これにより、「われ逝くもののごとく」を庄内地方の文化資源として位置づけることができるとともに、本作品の読解を地理的に、註釈的に行うことを可能にしている。また、作品舞台の地図を描くこともできたが、それは単に文学マップを作るのではなく、森敦の文学理論「意味の変容」に基づくことであり、森敦文学の理論的構築を示し得た。