著者
内田 照久 大津 起夫
出版者
日本テスト学会
雑誌
日本テスト学会誌 (ISSN:18809618)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.77-84, 2013 (Released:2022-03-12)
参考文献数
21
被引用文献数
1

大学入試センター試験に代表される大学入学共通テストは,受験者の処遇を左右するハイ・ステイクスな試験である。このセンター試験への英語リスニングテストの導入については,センター試験の前身である共通第一次学力試験の時代から,幾度となく検討が繰り返されてきた。本報告では,その四半世紀余りに及ぶ議論の経緯を整理すると共に,長きに亘ってリスニングテストの導入が見送られてきた背景,その一方, 2003年に急転直下, リスニングテストの実施が発表された経緯を概括する。そして,現在行われているリスニングテストの課題を考えると共に,導入後の評価に関しても検討する。そして,大規模試験における望ましい変革のあり方を探る。