著者
児玉 望 コダマ ノゾミ Kodama Nozomi
出版者
熊本大学文学部言語学研究室
雑誌
ありあけ 熊本大学言語学論集
巻号頁・発行日
vol.8, pp.1-26, 2009-03-30

本稿では木之下(1954)の句末イントネーションの記述を同様に再解釈し、鹿児島方言のそれと比較することにより、アクセント句、音韻句、イントネーション句から成る韻律構造階層がそれぞれどんな曲線音韻を標識とする構造であるかを考察する。
著者
児玉 望 コダマ ノゾミ Kodama Nozomi
出版者
熊本大学文学部言語学研究室
雑誌
ありあけ 熊本大学言語学論集
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-28, 2010-03-26
被引用文献数
2

本稿は、方言ライブラリ資料の学術的価値を報告し、またその研究利用のための環境整備やルール作りの必要性について説明することを意図するものである。
著者
児玉 望 コダマ ノゾミ Kodama Nozomi
出版者
熊本大学文学部言語学研究室
雑誌
ありあけ 熊本大学言語学論集
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-22, 2007-03-30
被引用文献数
4

本拙稿では、まず川上氏の「句」の概念に関わる記述が、近年の内外の韻律研究でしばしば言及されているものとどのように対応しどの点で不一致があるのか、またどの点が単なる記述の方向性の違いでありどの点がより本質的な事実認識の差であるのかを整理することを試みる。その上で、川上氏の「句」が、東京方言アクセントの記述としてその音声的実現の観察と音韻論的な解釈の両面でより妥当なのはもとより、純粋に音韻論上の実体として鹿児島方言やアクセントの型の区別のない熊本方言にも観察されかつ分析されうる、という拙論を補強するために、アクセントの実現形交替以外の「句」に関わる考えられる言語事実を挙げ、今後の方言韻律構造研究を念頭に韻律構造階層についてあらためて考察する。
著者
児玉 望 コダマ ノゾミ Kodama Nozomi
出版者
熊本大学文学部言語学研究室
雑誌
ありあけ 熊本大学言語学論集
巻号頁・発行日
vol.8, pp.27-36, 2009-03-30

本研究では、フィールドワークによっていくつかの言語の音声コーパス資料を作成し、音節声調分析という共通の方法によって音韻論的解釈を施して韻律構造を解析し、これらの表示がどのような声調によって実現されるかのマークアップ付きで公開資料を作成することを目的とする。
著者
千田 俊太郎 チダ シュンタロウ Tida Syuntaro
出版者
熊本大学文学部言語学研究室
雑誌
ありあけ : 熊本大学言語学論集 (ISSN:21861439)
巻号頁・発行日
no.12, pp.1-30, 2013-03

本稿ではまづドム語による口承傳統、つぎにドム1方言と比べたドム2方言の特徴を記述し、最後にドム2方言によるテキストを付す。
著者
児玉 望 コダマ ノゾミ Kodama Nozomi
出版者
熊本大学文学部言語学研究室
雑誌
ありあけ : 熊本大学言語学論集 (ISSN:21861439)
巻号頁・発行日
no.11, pp.47-68, 2012-03
被引用文献数
2

上村孝二(1941)の記述を手がかりとして、鹿児島県本土の西側に位置する甑島(こしきじま。2004年の合併により全域が薩摩川内市)の諸方言の二型アクセントが語声調としてどのような声調配列をもつか、という観点から、鹿児島県立図書館方言ライブラリー収録の自発談話音声資料を分析し、分析例を提示する。併せて、甑島アクセントを九州南部の二型アクセントの系統の中に位置づけるにあたって着目すべき点を述べる。