著者
佐々木 久長
出版者
聖霊女子短期大学
雑誌
聖霊女子短期大学紀要 (ISSN:0286844X)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.32-39, 1994-03-31

本研究の目的は,家族における接触の程度が子どもの性格形成に影響を与えるという仮説を実証することと,実際にどのような関係があるのかということについて明らかにすることにあった。この目的のために,三世代同居家族の245名の小学生を対象に,1)性格特性について,2)家族への親和度について,そして3)13場面における接触の実際について,という項目について調査した。その結果,よく接触している群とそうでない群との間には,性格特性や家族への親和の程度において差が見られたことから,接触の程度が子どもの性格形成に影響を与えることが実証された。
著者
三森 一司
出版者
聖霊女子短期大学
雑誌
聖霊女子短期大学紀要 (ISSN:0286844X)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.69-74, 2003-03-31

しょっつるを用いた調理・加工法を検討した結果、次の点が明らかになった。(1)しょっつるの使用濃度は10倍希釈が適当で、濃くても薄くても評価が低かった。(2)しょっつるに七味唐辛子や食酢を添加することで味の評価が高まる傾向にあった。(3)長ネギ、とろろこんぶ、茹で卵にしょっつるを使用した場合、40%以上の学生が3以上の評価をした。(4)しょっつるを使用した煎餅の味と香の評価にはばらつきがあり、更に検討する必要を感じた。
著者
三森 一司 細田 智子
出版者
聖霊女子短期大学
雑誌
聖霊女子短期大学紀要 (ISSN:0286844X)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.41-47, 2006-03-31

松皮および松皮餅に含まれるポリフェノール物質について検討した結果、次の点が明らかとなった。(1)生の松皮には、100g当たり14.8×10^3mgのポリフェノールが含まれていた。(2)松皮を加熱処理すると、1時間後に約60%のポリフェノールが損失し、9時間後には殆ど残存していなかった。(3)加熱処理により、松皮のポリフェノールは水溶液中に溶出し、加熱時間が長くなるにつれ増加した。(4)松皮のポリフェノール損失量よりも抽出液中のポリフェノール量が少なかったことから、ポリフェノールが酸化や分解により他の物質に変化していることが推察された。(5)二次元のペーパークロマトグラフィーにより、松皮に含まれるポリフェノールの殆どは、不動性会合型タンニンであることが推測された。
著者
塚田 三香子 畠山 幸子
出版者
聖霊女子短期大学
雑誌
聖霊女子短期大学紀要 (ISSN:0286844X)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.40-48, 2007-03-31

アルコールの過剰摂取は上部消化器系ガン、脳血管疾患などをはじめとする様々な疾患罹患へのリスクを上昇させることが知られている。秋田県はアルコール消費量の多い県であると同時に胃ガン、脳血管疾患による死亡率が高く、これらの間の関連が疑われる。アルコール摂取に関連のある遺伝的要因の1つとして、アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)活性の高低が関連することはよく知られている。今回、この酵素活性が秋田県に居住する女子学生の父親の飲酒頻度に与える影響について、他の地方の調査結果と比較することによって明らかにすることを試みた。その結果、以下の3点が得られた。1.ALDH2の活性を見るための試験である、アルコールパッチテスト、竹下らが開発した質問紙法(ALST)の正判定率について、遺伝子型を直接決定するPCR法と比較することにより求めたところ、どちらの方法も80%以上であり、2つの方法を併用すれば90%以上の正判定率が得られることが明らかとなった。2.秋田県在住の72人の女子について、PCR法を用いてALDH2^*1、ALDH2^<**>2の遺伝子頻度を求めたところ、各々0.83、0.17であり、原田によって東北地方のALDH2^*1の遺伝子頻度として求められた0.81に近い数字となった。これは他の地方と比較して高い数字であり、秋田県では3人に2人がALDH2活性者、1人が不活性者であることを意味する。3.秋田県在住女子学生68人の父親のALDH2活性をALSTから推定し、活性者、不活性者別に飲酒頻度を調べたところ、各々72.7%、45.8%であった。飲酒しない者は活性者6.8%、不活性者で20.8%であり、ALDH2活性が飲酒頻度に及ぼす影響は明らかであった。しかし、これらの値を他の地方と比較した場合、活性者、不活性者ともに、10%以上毎日飲酒する者の割合が高く、これら飲酒行動と疾患罹患の関わりが懸念された。
著者
松本 祥子
出版者
聖霊女子短期大学
雑誌
聖霊女子短期大学紀要 (ISSN:0286844X)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.88-96, 2000-03-31

東北・北海道で栽培しやすい国産のイチゴ品種の中からジャムに最適なイチゴ品種を探すために,供試した5品種(盛岡16号,盛岡17号,盛岡19号,宝交早生,シュアクロップ)を用いてジャムを調製してその性状と食味について比較した。健康のために,ジャムの調製方法には低い糖度でもゲル化する低メトキシルペクチンを用いる方法を用いた。本研究で明らかになったことは次のとおりである。(1)供試品種の中で,盛岡17号のイチゴの果実がアメリカ合衆国で育種されたジャム用品種のシュアクロップに最も類似しており,糖度は低いが酸味が強く,果実全体があざやかな赤色で,特にビタミンC含量が多いのが特徴であった。(2)各供試品種から調製したジャムの性状を比較したところ,盛岡17号のジャムが最もあざやかな赤色で,特にビタミンC含量が多かった。また盛岡17号ジャムは適当な硬さと粘りに仕上がり,市販ジャムとほぼ同じであった。(3)供試5品種から調製したイチゴジャムの嗜好を官能検査によって比較したところ,好まれた順位として食味では盛岡17号と盛岡19号のジャム,香りでは盛岡17号,色では盛岡19号が統計的に有意に好まれた。総合評価における好ましい順位では,盛岡17号のジャムが最も有意に好まれ,盛岡19号のジャムも有意に好まれた。
著者
三森 一司
出版者
聖霊女子短期大学
雑誌
聖霊女子短期大学紀要 (ISSN:0286844X)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.1-6, 2002-03-31

入手しやすい原料を用いて手軽に短時間にチョコレートを製造する目的で,微粒化方法や精練時間の短縮化,レシチンの添加量,使用原料等を検討した結果,以下の点が明らかになった。(1)1回の処理量とカカオバターの磨砕状態から摩砕器具としては乳鉢が適していた。(2)製品の滑らかさに大きく影響するのはレシチンの添加量や精練方法よりも原料の粒径にあると考えられた。(3)磨砕時間10分では十分に磨砕されず,原料の粒径は350μであった。磨砕時間240分では市販のチョコレートに匹敵する滑らかさとなった。(4)チョコレートミックス100gに対しレシチンを1.2g添加した場合が,ミックスの融解も速やかで,味に及ぼす影響も少なかった。(5)60分以上精練してもチョコレートの特性に大差が無く,240分精練すると異味・異臭が生じることから精練時間の短縮は可能と思われた。(6)全脂粉乳の代わりに脱脂粉乳を用いてもチョコレートの性状に差が無く代替が可能であった。(7)原料から砂糖を除いても滑らかさは良くならず,艶,硬度は悪くなり,その他の特性も何等変化が認められなかった。