著者
湯地 宏樹
出版者
鳴門教育大学情報基盤センター
雑誌
鳴門教育大学情報教育ジャーナル = Journal of information education, Naruto University of Education (ISSN:18823661)
巻号頁・発行日
no.17, pp.1-8, 2020-03

本研究は,スマートフォンを用いてインタラクティブな参加型授業の可能性を探ることを目的としている。学部1 年生95 名,大学院生26 名の計121 名を対象として,Forms とパパパコメントの使用状況や授業評価への影響について検証した。その結果,Forms の利用に関しては肯定的な意見が多かったが,パパパコメントに関しては評価が分かれていた。SNS 使用頻度の高群はパパパコメントの回数も多かった。パス解析の結果,パパパコメントに参加しているほど授業時間が長いと感じていること,Forms の入力文字数が多いほど授業時間が短いと感じていること等が明らかになった。
著者
茂木 俊伸
出版者
鳴門教育大学情報基盤センター
雑誌
鳴門教育大学情報教育ジャーナル = Journal of information education, Naruto University of Education (ISSN:18823661)
巻号頁・発行日
no.10, pp.29-35, 2013-03

本稿では,日本語研究(日本語学)分野における学術情報の流通の実態を明らかにするために,特定の研究トピック(「とりたて」)を扱った論文の電子化状況について,本文情報がどの程度電子化されているか,それらがどこで公開されているのかの調査を行った。また,前稿で提唱した「つなぐ」文献目録モデルの事例として作成した「「とりたて」関連研究文献目録」をデータとして用いることで,この目録が本文情報へのアクセス性の向上にどの程度貢献するものであるのかの評価も行った。
著者
茂木 俊伸
出版者
鳴門教育大学情報基盤センター
雑誌
鳴門教育大学情報教育ジャーナル = Journal of information education, Naruto University of Education (ISSN:18823661)
巻号頁・発行日
no.9, pp.23-29, 2012-03

本稿では,日本語研究(日本語学)における学術情報の流通のあり方を検討する一例として,電子化された本文を中心とした論文情報に関する調査・分析を行った。まず,日本語研究論文の電子化とそれに対する入手行動に関する先行研究および調査から,CiNiiを中心とした情報の流通実態とアクセス上の問題点を示した。さらに,研究者によるインターネット版文献目録が,従来指摘されてきたコンテンツとしての価値だけでなく,上で示した問題に対応する一つの手段としての有効性を持つことを指摘した。
著者
中野 康一
出版者
鳴門教育大学情報基盤センター
雑誌
鳴門教育大学情報教育ジャーナル (ISSN:18823661)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.1-6, 2015-03

「道徳の時間」に、その特質を満たしながら、情報教育として規範意識を育成する授業の困難さの原因を探るべく、情報モラル教育のカリキュラムにおける規範意識の概念及び、公開教材「"ウチら"のルールとわが家のルール」を、具体的に検討したところ、道徳の特質を踏まえた場合、十分に規範意識の育成が行えないことが明らかになった。『学習指導要領』と『生徒指導提要』では、「規範意識」は「きまりを守る」ものでしかなく、その原因は学校教育法にあった。実社会の規範以上に、ネット社会の規範は完結したものではなく、日々つくられていくものであるから、単に「きまりを守る」という態度では、実社会に適応する以上に、ネット社会への適応は難しい。情報教育において規範意識を育成する際には、きまりをつくる視点が重要である。