著者
綿引 智成
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.850-854, 2016 (Released:2016-09-02)
参考文献数
15

大麻草を乾燥または樹脂化した大麻には,カンナビノイド(CB)と呼ばれる60種類以上の活性成分が含まれ,古来より鎮痛や食欲増進等の目的で使用されてきた.しかし,陶酔感,短期の記憶・認識障害,または起立性低血圧を引き起こし,さらには依存性リスクも有することから,一部の国や州を除き大麻の医療目的使用は禁止されている.一方,1960年代に,大麻の主活性成分がΔ9-テトラヒドロカンナビノール(tetrahydrocannabinol:THC)であることが報告され,1990年代にはTHCの生体内標的分子としてカンナビノイド受容体タイプ1およびタイプ2(cannabinoid receptor type I and type II:CB1 and CB2)が同定された.さらに,CB受容体に対する生体内アゴニストとしてアナンダミド(anandamide:AEA)および2-アラキドノイルグリセロール(2-arachidonoylglycerol:2-AG)が発見され,それらに対する主要分解酵素がそれぞれ脂肪酸アミド加水分解酵素(fatty acid amide hydrolase:FAAH)およびモノアシルグリセロールリパーゼ(monoacylglycerol lipase:MAGL)であることも明らかとなっている(図1).本稿では,これらカンナビノイド系分子を標的とした医薬品開発状況を,各種データベースおよび文献情報からまとめたので概説する(表1).

言及状況

外部データベース (DOI)

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@neupon08 これはどう捉えますか? https://t.co/DU94ntNrEH
今の興味だけど、こういう話できる人詳しい人ブロックしてしまったのでなぁ。 https://t.co/JCDVs8gz5U https://t.co/apL1gfr7ep
って事で、本来はお薬としてMAGLを阻害する成分が開発されてきたそうなんだけれど、確かに下記リンクの通り、MAGLを阻害するお薬候補の副作用に、大麻由来(≒大麻の違法成分、THCが作用するCB1受容体による)作用はあるらしい。 (以下に記したリンクの6番ね!) https://t.co/Q7lbUDiXR0
カンナビノイド系を標的とした医薬品開発状況 (2016) https://t.co/oaRLpeQ5Bi
最近TLにCBDネタが増えてきたので追記。痛み止めのアセトアミノフェンは活性代謝物にCB1受容体を活性化する作用が少し前に報告されていて、トレイルランナー的(?)にはやはりこちらを選択した方が良さそうです。CB1は活性化されると、筋けいれん作用の緩和効果もあります。https://t.co/AWSgHPt828
カンナビノイド系を標的とした医薬品開発状況 2016年 〜 その受容体拮抗薬であるリモナバンは,第III相臨床試験で優れた抗肥満作用を示し,2006年に欧州各国で承認された.しかし,その後の市販後調査では,自殺企図等の情動面の中枢性副作用が問題視され,〜 https://t.co/1jRgUZBGuP https://t.co/dtgNvY24cj

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編集者: タバコはマーダー
2017-01-02 13:40:01 の編集で削除されたか、リンク先が変更された可能性があります。

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