著者
平野 淳平 大羽 辰矢 森島 済 財城 真寿美 三上 岳彦
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Series A (ISSN:18834388)
巻号頁・発行日
vol.86, no.5, pp.451-464, 2013-09-01 (Released:2017-12-08)
参考文献数
32
被引用文献数
3 5

本研究では,東北地方南部に位置する山形県川西町において1830年から1980年までの151年間,古日記に記されていた天候記録にもとづいて7月の月平均日最高気温を推定し,その長期変動にみられる特徴について考察した.推定結果からは,1830年代と1860年代,および1900年代に寒冷な期間がみられ,これらの寒冷な時期が東北地方における飢饉発生時期と対応していることが明らかになった.また,20世紀後半には,1980年代から1990年代前半にかけての時期は寒冷であり,この時期の寒冷の程度は,1830年代や1900年代に匹敵する可能性があることが明らかになった.一方,温暖な時期は1850年代,1870年代~1880年代,および1920年代にみられた.1850年代前半には現在の猛暑年に匹敵する温暖な年が出現していたことが推定された.

言及状況

外部データベース (DOI)

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

Twitter (1 users, 1 posts, 3 favorites)

【地理学評論掲載論文】平野淳平・大羽辰矢・森島 済・財城真寿美・三上岳彦 2013.山形県川西町における古日記天候記録にもとづく1830年代以降の7月の気温変動復元.地理学評論86A: 451-464.https://t.co/NsX2ibyuod

収集済み URL リスト