著者
阿部 史郎
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.78, no.7, pp.474-485, 2005-06-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
15
被引用文献数
2

本稿は,製造業が製品の納入において高速道路をどのように利用しているのかを,JITが典型的にみられる自動車部品産業の事例を用いて明らかにする.製品ごとに事業所間分業が行われているため,工場は分散していても製品の納入の空間はどの企業も広い.納入先までの距離が長いと高速道路の利用が高まる.企業が高速道路を利用する場合は,輸送において輸送時間の短縮と定時性の確保を重視している場合である.これは安定した生産を行うためである.企業が高速道路を利用しない場合は,輸送費の削減を重視している場合である.高速道路の利用には納入先の影響もある.下請のピラミッドの階層が下がると製品の単価が下がり,納入先からのコストの要求が厳しくなる.そのため輸送時間の短縮と定時性の確保を重視しているとしても,比重としては輸送費を無視できなくなる.

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【地理学評論掲載論文】阿部史郎 2005.自動車部品産業の製品納入における高速道路の利用とJIT,地理学評論78,474-485.https://t.co/MYUkA9XmW3

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